HP部屋

□見えない気持ち
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「やっと誰もいなくなった・・・」
痛む腕に顔をしかめながら、ハリーは呟いた。
狂ったブラッジャーに腕を砕かれ、さらにロックハートに骨まで抜かれ、
さらに「骨生え薬」による激痛に苦しんでる最中、ドビーに「帰れ!」とうるさく言われ。

いい加減、うんざりしていた所に石像と化したコリンが運ばれてきて。
ダンブルドアとマクゴナルが去った後、思わずハリーが呟いたのは、そんなセリフだった。

「どうせこれも僕がやったとか言われるんだろうな・・・」
思わずため息をつく。
最近のハリーは一連の事件の犯人扱いを周囲から受けている。
しかも、今回はハリーが医務室に1人でいる時に起こってしまった。
恐らく、生徒たちの「疑い」は「確信」へと変わるだろう。
思わず深いため息をつく。

「僕の居場所を・・・取らないで・・・」
ハリーには物心ついた時から居場所が無かった。
疎ましがられ、邪魔者扱いされてきた。
ホグワーツだけがハリーにとって安らげる居場所なのだ。
それなのに・・・

「僕の居場所を取らないで・・・」
同じ言葉をうわごとのように繰り返す。
いつの間にか溢れていた涙を拭う事すらせずにただ繰り返す。
「僕の・・・僕の・・・」
―――僕の居場所はどこ・・・?
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