HP部屋

□ハロウィンの夜
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広間は異様なざわめきに包まれていた。
10月31日。ハロウィン。
お化けカボチャとロウソクで彩られた広間に沸き立つ心を押さえられないのはハリーだけではないようだ。

どの生徒も普段以上に会話を弾ませ興奮を隠しきれない様子だ。
やがて次々と教師達が席に着き始めいよいよダンブルドアの到着を待つばかりとなった時、広間の興奮と緊張はピークに達した。
今まで会話を楽しんでいた生徒達も頬を紅潮させ静まっていく。

ハリーもそんな生徒の一人だった。
ロンやハーマイオニー達と会話を楽しみながらも、頭の中は今日のパーティーの事でいっぱいだったし、いよいよパーティーの開始が近付くと胸の高鳴りでおしゃべり所ではなくなってしまっていた。
自然に綻ぶ口許を押さえながら、瞳をキラキラ輝かせ開始を待ち望む。
時折、他の生徒と目が合うとそれだけで笑い出してしまいそうになる程に気持ちが弾んでいた。

「皆の者、待たせたの」
生徒達の期待と興奮がピークに達した時を見計らったかのようなタイミングで広間に朗々とした声が響き渡る。
ハリーを含めた生徒達の顔がパッと輝く。
ダンブルドアの登場。いよいよハロウィンパーティーの始まりだ。
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