DS部屋

□悪魔と共に
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「…なぜそこまでする必要があるんだ?」
もう何度目の問いかけになるのか。ガネンは再度、スティーブに問いかけた。
「何度も言わせるな、ガネン。あいつは俺を裏切った。
これぐらいしねぇと気が治まらねぇ」
苛立たしげに吐き捨て、話しはこれでお終いとばかりにスティーブは口を閉ざす。
そんな明らかに気分を害したらしいスティーブを宥めるように、ガネンは更に言い募る。「…上手く行けばいい。だが、もし万が一計画が漏れたら、お前も唯では済まん。
下手をしたら…」
「死ぬ。だろ?それが何だってんだ?しつこいぞ」
ここに来るまでに何度も繰り返された問答。

最初はダレン達をクレプスリーの故郷に誘き寄せるだけの計画だった。
計画通りダレン達は姿を現し、後は包囲し叩き潰すだけ。
その段に至って、スティーブが急に新たな計画を持ち出したのだ。
敵をより効率的に誘き寄せるため、内部にスパイを放つ。

計画としては悪くない。
問題はバンパニーズ大王である、スティーブ自らスパイになる、という事だった。
バンパニーズにとって危険の無いはずの作戦が、バンパニーズ全ての運命を握る、危険な作戦と化してしまったのだ。
ガネンが見過ごせるはずも無い。
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