DS部屋

□願い
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「今年ももう終りかぁ…」
窓から夜空を見上げながらダレンは呟いた。
毎年、家族でカウントダウンパーティーを開く為、外には遊びに行けないダレンは、毎年のように外で行われているお祭り騒ぎに心躍らされながら、時折こうして家族パーティーから抜け出し、窓からこうして人々の賑わっている様子を楽しんでいる。

まだ正式なカウントダウンまでは時間がある為、露天商の方が賑わっているが、カウントダウンが始まる頃には、広場にある大時計に大勢の若者が詰め掛けるだろう。
そしてみんなで祝うのだ。

A Happy New Year !!

ダレンは一度、それに参加したいと思っていた。
みんなで馬鹿騒ぎをしながら迎える新年は、きっと楽しい思いから始まるだろう。
笑い合いながら友達と迎える新年。
スティーブやアレン達と共に迎える新年。

彼らと一緒なら、きっとなにか大騒ぎを起こすだろう。
でもそんな新年の始まりも悪くない。

抜け出そうか?
そう思うこともある。
ここから抜け出して、スティーブを迎えに行くのだ。
きっと目を丸くしながら、飛び上がって喜ぶに違いない。
「ダレン、お前って最高だな!」
そう言いながら、まるで行くべき所が分かっているかのように、自分の腕を引っ張って夜の町を駆け回り今年最後の夜を一緒に遊び尽くすだろう。
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