08/04の日記
12:38
第4話
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やっと昼食時に、ジローと顔出した侑士は、コンクリートでできた何もない牢獄のような部屋に他のメンバーと共に呼び出される。
これはいつも複数でおこなわれる場合の恒例行事だ。
「仁も赤也も、煙草やめてほしいCー。副流煙はよくないんだよ?」
「朝っぱらから、男と寝てる奴がよく言うぜ。」
亜久津は二本目の煙草に火をつけ、赤也は黙ってそっぽを向いて煙草をやめる気配はない。
「フン。最近侑ちゃんにかまってもらってないから焼いてるんでしょ?絶対そうだC。」
「んだと?!やんのかコラ!!」
亜久津がジローの襟を掴み凄んでみせた。
「そーゆーふうだから侑ちゃんに嫌われるんだC。侑ちゃん暴力的なHは嫌いだもんね。」
「てめぇ…!!」
亜久津が拳をにぎりかえすと、その腕を亮が止めた。
「激ダサだな。仲間同士で啀み合ってもしょーがねぇだろ。侑士、てめぇも少しは止めろよ。」
「何でやねん…俺には関係ないやんか。」
「……ったく、」
亮は二人をなんとか離れさせると、その場にどかりと座った。
そこへ、スーツをきっちりと着込んだ榊が現われる。
「これからここの全員で仕事をするというのに、こんなに協調性がなくては困るな。」
榊は持ってきたスーツケースを、部下の日吉に開けさせ、パソコンを取り出した。
日吉は侑士達と同じ年代の仲間であったが、その飽くなき向上心がかわれ、榊の第一秘書に任命されていた。
日吉がカタカタとパソコンをうつと、しばらくして画面には一人の男の顔が映し出された。
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