06/13の日記
01:09
ロミオ†ジュリエット
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神父の差し出した小鬢には綺麗な色の液体が入っていた。
「これを飲むと,一時だけ貴方の呼吸は止まり体は冷たくなる…」
「死ぬん…?」
「いや,ほんの一時だけ。だが周りは貴方が死んだと思い柩に入れ貴方は此処に連れてこられる…その時に逃げれば…危険ですがね。」
「やる…俺やるで景吾にあうためなら…!!」
神父は侑士の瞳を見つめた。
「貴方の決心がそこまで固いというなら私もお手伝いします。早速彼にこの計画について手紙を速達で出しておきます…。」
「ありがとうございます神父さま…!!」
「実行は結婚式の前日ですよ…」
侑士は嬉しそうに頷くと協会の階段を駆け降りていった。
「主よ…私は本当にこれでいいのでしょうか…大衆を欺き,親や友を裏切る事になるあの少年は果たして本当に幸せになるのでしょうか…。」
神父はその日長い祈りを捧げた。
彼もまた侑士に気持ちを寄せていたのかもしれない…。
だがそれがわかるのはもう少し後のこと…
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