07/01の日記

00:48
ロミオ†ジュリエット
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「侑士…?」

教会の扉がゆっくりと開かれ,入ってきたのは,棺に眠る侑士の恋人,景吾だった。

雨に濡れたその体は冷え切り,真っ白な美しい肌が際立つ。

「侑士…?!おい…!!冗談だろ…?!」

景吾は侑士の元へと駆け寄ったが,侑士はただ静かにそこに横たわったままだった。

「そんなっ…!!こんな事ってあるかよ…?!」

彼の悲しい声が,教会中に響いた。

「仁王にお前が明日結婚式だと聞いて…相手を殺すためにこんな薬まで用意したんだっ…なのに何故っ…侑士っ…先に逝くなんて許さねぇ…。何処までだって,お前と一緒だ…。」

景吾は侑士の唇にキスを落とすと,薬をいっきに飲み干した。

「地獄にいこうとも…ずっと一緒にいてやるから…。愛してる…侑士…」






景吾の乱れた呼吸は,静かに…静かに弱まっていった。

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