忍受小説
□二人の国から2006
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あれは高校の春…
氷帝学園高等部、三年。
「侑士…好きだ…。」
何のはずみででたのか…。
卒業式も終わり、侑士が一人、校門を潜ろうとした時後ろからそう囁かれた。
侑士が振り返ったそこには、真剣な顔付きで侑士を見つめる跡部景吾がいた。
どこからともなく凪がれる温かな春風で、桜の花びらがひらひらと二人の間を舞った。
「好き…景吾が好き…」
自然と侑士の唇から漏れた。
「結婚してほしい。」
突然出た言葉に、侑士と影で見守っていたレギュラー一同も驚いた。
二人の国から2006
♪あ〜あ〜あああああ〜あ
ああ〜あああああ〜
る〜る〜るるるるる〜る
ららら〜ららら〜らら
景吾の爆弾プロポーズから翌日…。
♪きゃゅせれぶれ〜きゃゆきすみぃ〜とゅなっあぁい
お決まりな結婚式ソングが流れる中、盛大に海岸で結婚式は執り行われた。
「汝は永遠に彼を愛することを誓いますか。」
「はい…誓います…。」
「それでは誓いのチッスで…イッてよし…!!」
意味深な台詞と共に、神父の恰好を脱ぎ捨て、現れたのは榊太郎(43)でした。
「侑士…私と来ないか?」
「え…??どこへですか監督??」
純白のドレスに身を包んだ侑士はキョトンと首を傾げました。
コスプレ会場…でわなく、式場から萌え萌え〜Vvという声も飛び交う中、
「アーン?地獄だよ。」
景吾が指を鳴らした瞬間、どこからともなく武装した男達が、榊太郎(43)に銃口を向けました。
「スッ…スミマセンデシタ…。でわ続きまして指輪交換を…。」
「チッ…初キス逃しちまったぜ…。」
景吾は小さく呟きました。そう、二人はまだキスすらしていないという清い関係なのです!!なんたって告白の翌日の式です。
そんな訳で結婚式も無事(?)終わり、二人は新居へと向かいました。