忍受小説

□二人の国から2006
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「すごいね景ちゃん!!一戸建てやんか〜!!」

二人の前にそびえ立つのは…
一戸建ての小さな小さな赤い屋根のお家…。
注意:シルバニ○ファミリーではありません。

そして此処は…温かな春の風に畑の作物がそよそよと揺れ、向こうには山々が聳え立ち、目の前には小さな川…。

そう、二人は、特に侑士のたってのお願いで、親の臑を噛らず、自分達がバイトやらで自ら稼いだお金で買ったお家と土地…。
それが都心から少し離れた田舎の一軒家でした。

「うわ〜ぼろぼろやねぇ。」

木製の扉はギシギシと音を建てています。中はもちろん昔ながらの和式(?)で、炭火の暖炉にボロボロな台所、布団が一組しか引けないであろう畳の部屋に、自分達で起こす風呂。
景吾には全てが不思議の世界のようで、侑士の後を追ってみては、怪訝そうに見つめていました。

「近場の駅は歩いて60分。近場のスーパーはチャリで80分。悪くない場所やね?」

「アーン?これ以上こんな場所が日本にあるのかよ??」

「ほな、(Shikattying)今日は結婚式やらで疲れたし…。」

「寝るか…?」

「いや。風呂沸かそか?景ちゃん脱いで待っとって?今湯張るから」

「アーン?脱衣所がねぇぞ??」

「あほぅ。部屋で脱いだら一端外に出て風呂入るんや。」

「………。」

跡部様には世にも不思議な世界なのでした。
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