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□ねこみみ☆Christmas
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「準備できた?」

「うん!!ばっちりやで!!」

ウサギさんのブローチが付いたチューリップハットで、しっかりと耳を隠しながら侑士は頷きました。
久しぶり出かけられるのが嬉しいのか、ズボンの中に隠したしっぽが、モゾモゾと動いています。

「じゃ、景吾兄たまに秘密でいってきまーす!!」



侑士は慈郎の手をしっかりと握ると、宝の城(玩具屋さん)へと向かいました。




「わぁ〜!!ゆーし、電車のるの初めてや〜!!わーお家が動いてるでジロちゃん!!!」

がたんごとん
がたんごとん

緩やかに加速していく電車から見える景色を、侑士は夢中になって目で追いました。

椅子に逆に座って外を眺めるものの、靴を脱いでわざわざ正座をしている侑士に、慈郎は跡部もこうなのだろうかと想像し、笑ってしまいました。



「侑ちゃん、ついたよ」

駅から下りてすぐの大きな玩具屋を前に、侑士は跳びはねながら中に入りました。

「わぁ!!すごいいっぱいウサたんがいる!!ジロちゃん見て見て!!」

縫いぐるみコーナーに、積み上げられたうさぎの縫いぐるみに、侑士は大喜びで抱き着きます。

侑士がぴょんぴょんと跳ねるたびに、侑士の背負ったクマさんのリュックサックからは、全財産(おはじきとビー玉)が入った貯金箱が、ガラガラと壊れそうな音をたてるのでした。

「侑ちゃんは縫いぐるみ、好きだよね〜」

色々な縫いぐるみに抱き着く侑士を見ながら、慈郎はなにげなく言いました。

「うん…なんかふわふわで柔らかくて、オカンのみたいやから…」

少しだけ俯き、答えり侑士に、慈郎は胸の奥が苦しくなりました。
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