Story of Girl's Side 2nd Kiss

□Destiny008.結成?補習トリオ・ザ・C.H.S.の巻。
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リエール「…あなたは明確な目標を持っているし、それに向けて色々努力しているのは充分知っているわ。
だけれど、それだけが全てじゃないわ」
針谷「…リエールさん…」
リエール「…確かにミュージシャンになるためには基本的な音楽的知識やそれに伴うセンスは必要だけれど、それさえあればいいってものでもないわ。
…例え今目の前にあるものがあなたの目指す目標とは直接関係がなかったとしても、私はそれに挑戦もせずにはなから諦める人が一番許せないの」
針谷「う…」
リエーシア「(ママ、さりげなくキツイこと言うな…)」
リエール「…ミュージシャンは自分の生きてきた証を、『形』にのこす職業でしょう。
今の学校生活や勉強が無駄だと思うかもしれないけれど、この世に無駄になるようなものなんて何一つないのよ。
…それが全て自分の血となり肉となるのだから」
針谷「……………」
リエール「…針谷君だけじゃないわ。
瑛君や志波君、クリス君や氷上君、あなたたち新守護戦士の夢は出来る限りバックアップするつもりだし、あなた自身もまたそれに甘んじることばかりのない、自立できる人であってほしいの」
針谷「…リエール、さん…」
リエール「…勉強は嫌かもしれないけど、あなたはたぶんそれに逃げてやらないだけ。
ちゃんとやれば自ずと力はついてくるし、見せ掛けだけじゃない本当の自信だってそこで初めて生まれてくるわ。
その自信を歌につなげていけばいんじゃないかしら。
…それに瑛君や志波君たちS.P.F.メンバーと一緒に歌ってデビューしたことで、あなたの歌ってるときの表情もとてもリラックスして生き生きしてきたし」
針谷「…そ、そうか?」
リエール「…ええ、わかるわ。
私はあなたたちS.P.F.メンバーの…ReD Cro'zのプロデューサーなんだもの。
…だからあなたがちゃんと一人前のミュージシャンになるまで私が傍についてお勉強もバックアップするから、一緒に頑張りましょう?」
針谷「あ…ああ…!
リエールさん、本当にその…サンキュ…な」
リエール「いいのよ、気にしないで。
私も好きでやっていることだもの。
…そうと決まれば、これから毎週土曜日17時〜2時間、私があなたたちの勉強を見てあげるから、そのこと志波君とクリス君にも伝えておいてくれないかしら。
ふふ、私と一対一じゃ、緊張しちゃうでしょう?」
針谷「べ、別に!
俺はその…一対一でも構わねぇっつーか、余計な奴がいない方がちゃち入らなくて集中できる、っつーか…」
リエール「もう、強がらなくていいのよ。
…さて、まず第一の目標は3人とも赤点から脱出することね」
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