Story of CCFF7

□Mission:007
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リエール「――あなたは…ツォン!」
ザックス「え?」

ツォン「――タークスのツォンだ」

なぜタークスが、とザックスが意外そうな顔をする反面、リエールがこっそりと小声で伝える。
ツォンに言わせれば、ソルジャーでありながらタークスの自分のことを知らないとは、赤っ恥もいいところであろう。
リエール「…ザックス、彼はタークスの副主任なの。
銃の腕もぴか一で、冷静沈着で頭の切れるとてもできる人よ。
他のタークスからの信頼も厚いの」
ザックス「へえ…そうなのか」
リエール「まさか…さっきザックスに電話したのもあなた?」
ツォン「ああ、そうだが」
リエール「もー、名前くらいは名乗りなさいよ。
もう少しでいたずら電話で決め付けられちゃうところだったんだから」
ツォン「緊急だったからな。
それは失礼した」

――タークスのツォンまでもがこの任務に同行するということは、必ず何か裏があるに違いない。
タークスは主に裏家業に近い非人道的な任務を請け負う精鋭部隊であるだけに、ルームにはなにやら重い雰囲気が漂い始める。

ザックス「…コレってなにか暗〜い任務…?」
リエール「…ま、今回もただで終わりそうにない任務なのは確かね。
いつものことだけど」

ラザード「…そしてリエール、今回の任務には君も同行してもらう。
セフィロスも別件にて任務遂行中であり、ジェネシスも見つかっていない今――
ジェネシスの実力に真っ向に対抗できる勢力は君以外において他にいない。
二人をサポートし、見つけ次第速やかに確保してくれ」
リエール「了解しました」

ツォン「――よろしくな」

ザックス「単なる調査だろ?
楽勝!」
リエール「ザックス!」
ツォン「…どうかな。
この任務は本来セフィロスが行くはずだった。
つまり、それほど重要視されているというわけだ。
――甘く見ると、失敗するぞ」
リエール「え…?!
セフィロスが…?!
でもどうして……」
ザックス「セフィロスは?」
セフィロス「…命令拒否、だそうだ」
ザックス「おいおい、そんなのアリ?
甘やかしすぎなんじゃないの?」
リエール「…でも私、彼が命令拒否する気持ちもわからなくはないわ」
ザックス「リエールまで!」
ツォン「では本人に言ってみるか?」
ザックス「やめてっ(汗)!」
ツォンの意地悪な脅しに、ザックスは切実と言わんばかりに両手を合わせて希(こいねが)うその傍らで、リエールが可笑しそうにくすくすと笑っている。
もし今の言葉を本人が耳にしていれば、ザックスの明日は二度と訪れていなかったかもしれない。
リエール「ふふ、よかったわね。
ここにいるのがレディ・セフィロスの方で。
大丈夫、今の台詞、特別に聞かなかったことにしておいてあげるから。
その代わり、今度ご飯おごりなさいよね」
ザックス「リエールまで勘弁してくれよ…」
二人にいじられ、ザックスが稲穂のごとく頭をたらし、がっくりとうなだれる。

ツォン「さあ、話が済んだならさっそく出発するぞ」

※ ※ ※
――バノーラ村・農園前。

ザックス・リエール・ツォンがヘリを降りたその目の前。
そこにはまるでアーチを象るように白い木が何本も連なっており。
ザックス「…変な木」
リエール「ザックス、これが前にアンジールの言っていたバノーラ・ホワイトの木よ。
別称バカリンゴ」
ザックス「じゃあ…ここがバノーラ村?
――ってことは、ここがアンジールの故郷?!」
リエール「ああ、そっか。
任務でジェネシスの故郷へ行け、としか言われてなかったものね」
ザックス「リエールは知ってたのか?」
リエール「もちろん。
私はあなたよりも二人と付き合い長いからね」
ツォン「ジェネシスとアンジールは昔からの知り合い、というわけだ」
――そう会話を交わして村入口へと向かうと、そこにはウータイの砦の山道にてザックスとリエールを襲った、謎の赤い甲冑の兵士2名がその行く手を阻む。
リエール「はい、ザックス君、一暴れ前の準備運動よ」
ザックス「おっし、任せろ!」

――それから難なく兵士を倒したザックスたちは。
ザックス「こいつら…ウータイにいた連中…?!」
ツォン「…やはりこの村にいたか」
リエール「でも…変ね。
村人の姿を見かけないのも気になるし、もしかしたら村が既に占拠されている可能性もあるわね」
ツォン「ジェネシスは大量の兵士・兵器と一緒に姿を消した――
一刻も早い回収・もしくは破壊が社長のお望みだ」
ザックス「よし、任せろ!」
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