Story of CCFF7

□Mission:007
3ページ/8ページ

※ ※ ※
――バノーラ村・農園内。

ザックス「なあ…リエール。
リエールはここに来たことはあるのか?」
リエール「いいえ、二人から聞かされたのは名前だけ。
来るのは初めてね」
バノーラ・ホワイトの連なる木のアーチを走り抜けながら、リエールはアンジールとジェネシスの関係を知っている限りでザックスに伝えた。

リエール「ほら、この前のウータイの砦に行く前――
アンジールがこのバカリンゴについて話していたでしょ?」
ザックス「あ、ああ。
なんでも親友が地主の息子だったっていう…。
ってことはその親友ってのは…!」
リエール「…そういうこと。
村の主要産業はリンゴ生産とその加工――
神羅の補助金でなりたっているらしいけど…。
でも妙なのよね。
一見はリンゴ農園がある普通の村なのに、補助金出してまで神羅が重要視するその理由が今ひとつはっきりしないのよね…。
まあ、無条件で神羅が補助金出すとは思えないから、何かしら機密がどこかに隠されている可能性は大いに考えられるかもね」
ザックス「へえー、流石ソルジャークラス1st、レディ・セフィロス。
色々詳しいんだな」
リエール「あなたが勉強しなさすぎなのよ。
実戦もいいけど、知識の方も増やしておかないと1人前の1stとは呼べないわ」
ザックス「へ〜い…。
何か最近リエール、アンジールみたいだぞ」
リエール「――ふふ、そう?
はい、おしゃべりはここまで。
ザックス君、一仕事よ」

――リンゴのアーチをくぐりぬけた先。
村の入口では、二人の侵入を待ちわびていたかのように、ジェネシスコピー2名と、蜘蛛を象った巨大な兵器が立ちふさがり――

ザックスがGコピー×2を難なく撃破、二人を感知した蜘蛛型兵器が彼らを標的に大砲を発射するも、それをリエールがあっさりと斬り捨て。

ザックス「さあ、こい!
社長の望み、叶えましょう!」

ザックスが意気揚々にとロングソードを握り締めるその横では、リエールがマテリアを使用してサンダガを連発。
ザックス「えっ、お、おい!」
案の定電気系統に弱い蜘蛛型兵器は、その大きさの割には轟音と共にあっけなく壊滅。
リエール「はい、一つ目の仕事終わり」
ザックス「あのー、もしもし?」
リエール「悪いけど、ちまちま戦っている暇はないし、先を急いでるからさっさと片付けておいてあげたわ。
さっ、行きましょう。
ツォンも待ってるわ」
ザックス「お…おう…。
…なーんだかなぁ…」


※ ※ ※
バノーラ村・入口。

ザックス「ジェネシス・コピー…」
倒したジェネシスの顔をした謎の兵士を見つめ、ザックスがつぶやく。
ツォン「その言葉をどこで?」
ザックス「セフィロスから聞いた」
ツォン「この技術も、我が社の科学部門から盗まれたものだ」
ザックス「はぁ?」
ツォン「ジェネシスの能力と特徴をコピーすることができる技術らしい。
…ソルジャーとモンスターだけにな」
リエール「…全く、まーた神羅も如何わしい技術を身につけたものね。
だから私たちを襲ってくるどいつもこいつもジェネシスと同じ顔してるってわけね…」
ツォンの話に、一瞬呆れた色を見せる彼女だったが――
リエール「ちょっと待って。
コピー対象がソルジャーとモンスターってことは…」
ツォン「どうかしたのか、リエール」
リエール「あっ、い、いえ、何でもないわ。
私の思い過ごしだったみたい」
ツォン「……………」
ツォンが様子のおかしいリエールのことを意味深に見つめる傍ら。

ザックスが静かに吐き捨てる。

ザックス「…ソルジャーとモンスターは同じかよ――」

リエール「ザックス……」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ