Story of CCFF7

□Mission:007
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※ ※ ※
――村はずれの工場・屋外。

ツォン「時間がない、急いで村を出よう」
リエール「ちょっと待って、ツォン!!」
ザックス「あの二人探さないのかよ!!」
ツォン「不祥事の痕跡は全て消す。
それが我が社のやり方だ」
リエール「ちょっと…それどういう意味よ…?!」
ツォン「この村は空爆されることになった。
…アンジールの家には誰もいないんだな?」
ザックス&リエール「…………」
ツォン「急げ!」


※ ※ ※
――アンジールの家。
何とか空爆前にアンジールの家についた二人だったが…。
そこで彼らが目にしたものは、ほんの数時間前まで話していたばかりのアンジールの母の、痛々しい姿だった。
リエール「う…嘘…」
ザックス「………!!」
リエール「どう…して…」
二人の間を流れる、絶望という名の空気。
ザックスが後ろへ振り向けば、そこには無言で立ち尽くすアンジール――
リエール「アンジール…!」
よもやと思ったザックスはアンジールの胸倉を掴み、狼のごとく咆哮――きつく食いかかる。
ザックス「なんてことするんだよ、おい!!!!」
リエール「ザックス!!」
そしてザックスはそのままアンジールを殴り飛ばし、外へと吹き飛ばされ倒れたアンジールに、彼は叫ぶ――
今までの、様々な感情が入り乱れたその思いのたけを。

ザックス「――そんなものだったのかよ!!
お前の『誇り』ってやつは!!!!」

リエール「ザックス、落ち着いて!!」
ザックス「ああ?!
こんなときに落ち着いていられるかよ!!」
リエール「…………」
ジェネシスの行く末を知る彼女は、何も言わずにその場に俯く傍ら。
アンジールがゆっくりと起き上がり、その胸のうちを語る。
アンジール「…母は生きているわけにはいかなかった。
その息子も同罪だ」
ザックス「ワケわかんないこというなよ!!
ちゃんと説明してくれよ!!
リエール、お前もどうして黙り込むんだよ!!」
リエール「…………」

ジェネシス「言っただろ?
もうそっちの世界では生きられないのさ」

家の影からいつからそこにいたのか――ジェネシスが現れる。

リエール「ジェネシス……。
ねえ…もうこんなことやめて帰ろうよ…!
『女神の贈り物』なら、私が必ず見つけ出して見せるから…!
もうこれ以上見てられないよ…」
ジェネシス「…お前に見つけ出すことができるのか?」
リエール「やってみなければわからないわ…!
それでも私は…どうしてもあなたとアンジールのことを助けたいの…!!」
だが――彼女とザックスの思いは届かずに、アンジールはその場を去っていく。
ザックス「アンジール…アンジール!!」
そのあとを追いかけるザックスだったが、そこへジェネシスが足をだし、それにひっかかった彼はそのまま地面へと転ぶ。

ザックスの下から遠ざかる、小さくなっていくアンジールの背中――

ジェネシス「『君よ飛び立つのか?
我らを憎む世界へと
待ち受けるは
ただ過酷な明日』」
ザックス「黙れ…!!
黙れって言ってるだろう!!」
ジェネシス「『逆巻く風のみだとしても』――
今日はセフィロスはいないようだが…今回はどうかな?」

ジェネシスはそう叙情詩の言葉の羅列を並べると、手にした赤いマテリアを掲げ、魔法陣とともに閃光が広がる。
リエール「ザックス!!」

――景色は轟く暗雲と廃墟の岩山へと変わり、現れたのは召還獣・バハムート…!!

ザックス「くそ…!!
そういうことかよ!!」
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