Story of CCFF7

□Mission:009
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ザックス「…つーか、この『プロジェクト・G』って何なんだ?」
ザックスが難しい(?)実験内容の言葉の羅列に理解が追いついていかず、がっくしうな垂れる中。
セフィロス「――ホランダーが発案した実験だ。
生まれたのはごく普通の子供だった。
つまり、失敗だったはずだが…」

リエール「…………。
ねえ、ザックス、この資料もちょっと見てくれる?」

『古代種プロジェクト概要資料。
地中より発見された生命体こそが伝説の古代種であったことは周知の事実。
また、古代種は星と通じる力を使って、大地を切り開いたことは史実である。
我々は発見された古代種の細胞を使い、同等の能力を持つ種族を量産する研究を開始。
魔晄発掘コストを大幅に削減することが主たる目的である』

ザックス「…『古代種』?」
リエール「『古代種』は、現生人類とは異なり、星と会話ができるという特殊能力を持つ異種族で、星の中心となるライフストリームを導き、『約束の地』を目指して移動する、と伝えられているわ。
…『約束の地』は至上の幸福がある場所と言われているけど、その詳細は明らかにされていない――
神羅は無限の魔晄が採掘できる場所だと考えているらしく、その地を懸命に探しているみたいだけどね」

ザックス「ふーん。
神羅もあれこれ考えるもんだな」

セフィロス「…そしてこの古代種プロジェクトの中の一環――
『プロジェクト・G』によって生み出されたのがジェネシスだ」

ザックス「『プロジェクト・G』…」

セフィロス「『プロジェクト・ジェネシス』――」

リエール「…………」
セフィロスの言葉にかすかな反応を見せ、真実を抱くリエールは、それは違う、と言葉にできぬまま心の奥深くで否定する傍ら――
セフィロスの説明は続く。

セフィロス「…このレポートとは裏腹に、ジェネシスには明らかな変化があった」
ザックス「…劣化?」
セフィロス「それだけではない」
ザックス「コピー…?」
目の前の、緑の液体に浸されたアンジールコピーの入ったポッドを彼らは見つめ、セフィロスは毒づく。
セフィロス「こんなもの――」

そこにやってきたのは、彼らが追う、最重要人物にして元神羅科学者のホランダーだった。

ホランダー「セ、セフィロス?!」

セフィロス「ホランダー、やはりここにいたか」

ホランダー「――ジェネシスとアンジールの劣化は誰が止めるんだ?」

そこにさらに天より漆黒の翼を広げて舞い降りたのは、事件の首謀者であるジェネシス――

ザックス「…!」
リエール「ジェネシス…!!」
セフィロス「…………」

3人が彼の登場に刹那息を呑む中、ジェネシスはセフィロスに真紅の剣先を突きつける。
何かの決意を宿したような、強い敵対の視線と共に。

ジェネシス「ホランダーは渡さない」
――そう確固として言い放ち、背後のホランダーが逃走する最中。
セフィロス「ザックス、リエール、ホランダーを追え」
指示を受け、ホランダーを追うリエールの足は、ジェネシスによって掴まれた腕によって制止されてしまう。
ジェネシス「――リエール、お前はここに残れ」
リエール「ジェネシス…!」

ザックス「リエール!」
リエール「ザックス、先に行って!
話が済んだらすぐ追いかけるから!」
ザックス「あ…ああ、わかった!」
頷き、ホランダーのあとを追いかけるザックス。
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