Story of CCFF7

□Mission:010
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※ ※ ※
――それからの真夜中のブリーフィング・ルーム。

謎の施設でジェネシスと別れたあと。
ホランダーを追いかけたまま帰ってこないザックスの身を案じ、彼のあとを追いかけるも、時既に遅く――

アンジールの追随を許さぬ一撃によってザックスは金網の下、奈落の底へと落ちてしまい――
ようやくアンジールと再会するも、結局アンジールからは何一つ話を聞けず、アンジールは白い羽を残して飛び去ってしまった。

それからというもの、セフィロスともぎこちなく、あれから彼と任務以外の連絡は一切取っていない。

――一体なぜこんなことになってしまったのか…。

リエールは今までの話の経緯と、『プロジェクト・G』に関する研究内容を今一度整理すべく、沢山の資料・ファイルを山積みにして一人夜中のブリーフィング・ルームにて調べものにあたっていた。

昼間だと他のソルジャー・研究員の目もあるし、内容も機密事項ということもあり落ち着いて事に当たれない――そう思ったからである。

リエール「『古代種プロジェクト――
総称ジェノバ・プロジェクト。
今から約23年前…ノルスポルにて古代種・ジェノバ細胞を発掘。
当時の科学部門総責任者、ガスト・ファレミス博士によって発見される。
博士はそのジェノバ細胞を人間に埋め込み、古代種の能力を持つ人間を人工的に作り出す計画を開始。
…そしてプロジェクトは、『プロジェクト・S』と『プロジェクト・G』の二つに分けられ、『S』は宝条博士が、『G』はホランダー博士により率先してその研究・及び実験が行われたが、『G』からは期待したデータが得られず、全て失敗――
同時に『G』は全て凍結され、放置される。
一方、『S』は基準値のデータをクリア、成功と見なされ、第一の実験は終了――……』
彼女は神羅本社&ミッドガル襲撃事件のときのセフィロスの言葉を、改めて思い返す。

セフィロス『ホランダーは科学部門の主導権争いで敗れている。
そのせいで神羅に恨みを抱いていた――
その復讐と考えるのが妥当だ』

リエール「なるほど…それで地位を失ったホランダー博士はこの前の暴挙にでたってわけか…。
セフィロスは『プロジェクト・G』のことを『プロジェクト・ジェネシス』って言っていたけど…」
しかしそれは違い、正しくは『プロジェクト・ジリアン』のことで、『プロジェクト・G』はGコピーを作り出すための実験ではないこと――
その真実を彼女はジェネシスの出生の秘密とともに彼から明かされている。
バノーラ村にてたった一人生き残り、その後命を絶った婦人――あの時の婦人こそがジリアンであり、アンジールの実の母である一方、元神羅科学者だったらしい。
その彼女の細胞を使い、それぞれ生まれたのがジェネシスとアンジールだったのだが――……。

では、この『プロジェクト・S』の『S』は、一体何なのか――?

瞬間、彼女の脳裏には稲妻が走りぬけたようにして何かが閃き、全身が凍りつく。

リエール「『ジェノバ・プロジェクト』…『ジェノバ細胞』…『劣化』…」

ジェネシスがホランダーと手を組んだ、その真意――

『G』がセフィロスの言うジェネシスのことなら、まさか『S』は――……!!

彼女がそう確信を持った――
その時だった。
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