Story of CCFF7

□Mission:010
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セフィロス「…リエール。
俺はお前を失いたくはない」
リエール「…どうしたのよ、突然。
弱音なんてあなたらしくないわ」
セフィロスは彼女を抱き、そのままゆっくりと机へと押し倒すと、リエールもまたセフィロスの逞しい首へと自らの腕を回す。
セフィロス「…お前はジェネシスのことを愛しているのか」
リエール「セフィロス……」
セフィロスが彼女の細い首筋にそっと口付けを落とす。
リエール「んっ…ジェネシスは大事な仲間で大切な友人よ。
…それ以上のなにものでもないわ」
セフィロス「ならばなぜ…奴とのキスを拒絶しなかった」
リエール「…彼もまた苦しんでいるわ。
――それに彼は今、私を必要としている。
だから拒むことはできなかった。
…ごめんなさい、セフィロス。
あなたを傷つけるつもりはなかった」
セフィロス「リエール――」
刹那、複雑な色を宿すセフィロスの瞳。
彼女もまた自分とジェネシスの間に挟まれて辛い思いをして苦しんでいるのだろう。
それでもジェネシスには渡さんとするかのように、彼女を抱くセフィロスの手には自然と力がこもり、それを察したリエールは優しく告げる。
リエール「それでも…私はあなたとずっと一緒にいたい。
あなたになら私の未来全てを託せるわ。
これからもあなたとともに戦っていきたい――」
リエールはゆっくりと起き上がり、彼を抱いてセフィロスの瞳をまっすぐ捉えたまま、穏やかな眼差しでそう告げ。
セフィロス「リエール……!!」
彼女の真摯な想いを確かに感じたセフィロスは、彼女を抱きしめたまま深い口付けを重ねる。

二人の間に訪れるのは、つかの間の至福のひと時――……。

リエール「大好きよ、セフィロス…。
これからもずっと傍にいて――」
セフィロス「俺も…愛している。
唯一人お前だけを――……」
幾度となく誓いの口付けを重ね、二人の愛はより熱を増していく。
その揺るぎなき愛の証として、セフィロスは最愛の彼女をきつく抱きしめて、細い首筋・その豊満な胸へとキスをいくつも落としていく。
リエール「あ…んっ…セフィロス…」
流れるような美しい黒髪、細くしなやかな彼女の物腰、何より艶やかな彼女の色めいた表情――

その類まれなる美貌は、流石は伝説の聖竜騎士族の元王女だけのことはあり、ジェネシスが彼女のことを『LOVELESS』の中の『女神』に例える気持ちも理解できなくはない。

だが、こんなにも美しく愛おしい彼女の表情とその声を、ジェネシスは一度も見たことがないだろう。
自らの愛撫とその快楽に堕ち行くリエールの表情を見つめ、そう思うセフィロスの中に芽生えるのは、ひと時の優越感――

全て自分だけのものにして、誰にも永遠に触れさせはしない――

彼女をより強く抱くセフィロスの熱と、男としてのその支配欲も、過ぎる時とともに次第に高みへと上っていく。


――その後場所を移し、二人が朝焼けまで彼女の部屋で深く何度も愛し合ったのは言うまでもなく。
二人の想いは永遠に約束されたかのように見えた。

しかし…その愛もまた、このあと待ち受ける残酷な運命によって引き裂かれることになることを、今の二人はまだ知る由もない――……。
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