Story of CCFF7

□Mission:010
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※ ※ ※
――一方、その頃の神羅ビル本社内では。

建物中に溢れかえったGコピーたちをセフィロスとリエールが片っ端から一掃する中。
1匹1匹の実力はたいしたことないながらも、反対にやっかいなのは数の方である。
ソルジャーの人員不足も拍車にかかっていることもさることながら、Gコピーの全掃討には相当の時間を要してしまい、事件解決は難航を喫していた。

リエール「セフィロス!
こっちのフロア、片付いたわ!
セフィロスの方は…?!」
セフィロス「こちらも今終わったところだ」
リエール「さっすが、天下の英雄様っ♪
お仕事が早いですこと」
セフィロス「仕事は迅速に終わらせる。
基本中の基本だ」
リエール「はいはい、わかってますって」
息のあった完璧なコンビネーションで二人がさらに向かい来るGコピー一味をねじ伏せ、次々と地に沈めていた、その時。
――そこへ、アンジールに連れられて割れた窓ガラスよりザックスが登場。
リエール「ザックス!!」
ザックス「リエール!!」
リエール「もー、この忙しいときにドコほっつき歩いてたのよ!
魔晄炉の外縁部でアンジールに落とされてからずっと心配してたんだから!」
ザックス「悪い、心配かけちまって」
リエール「どーせまたどっかで女の子ナンパしてたんじゃないのぉ?」
ザックス「うっ、ち、違うって!」
どうして女と言うのはこうもカンが鋭いのだろうか。
ナンパはしてないにしろ、エアリスと出逢ったことには偽りがないことから、ザックスは少なからず動揺してみせる。

何はともあれ、こうしてジェネシス以外のソルジャーたちが揃ったのはいったいどれぐらい久しぶりのことであろうか。

セフィロス「遅いぞ」
アンジール「…セフィロス、やつれたか?」
セフィロス「ふん」
久々に対面したかつての友――
今では裏切り者であるアンジールを前に、セフィロスは眼を逸らしてそっけなく返事を返す。
リエール「…久々に現れたと思ったら全く、一体誰のせいだと思ってるのよ」
アンジール「…すまない」
リエールがセフィロスの心情を察してアンジールのことをきっ、と睨みつける傍ら。
リエール「…でも、戻ってきてくれてよかった」
彼女の表情はころころと変わり、今度はリエールは安堵感とともに柔らかな笑みを浮かべる。
最も、自らのその先――その笑顔を見られるのももう限られた数でしかないことを心密かに重く思いつつ、アンジールは口を開く。
アンジール「それで…さっそくだが…」
アンジールがあごに手をあて、なにやら思考をめぐらせつつ、事の経緯を語る。
アンジール「ホランダーは宝条抹殺をジェネシスに命じているはずだ」
ザックス「宝条って、科学統括部門の?」
アンジール「ああ。
自分の地位を奪われたと思っている」
リエールは心の中で毒づく。
そうか、例のジェノバプロジェクトを巡る、覇権争い――
アンジールとジェネシスの全てを狂わせる元となった、狂った実験を行った科学者――
ザックス「だとしたら、上の科学部門フロアだな」
セフィロス「…宝条など放って置け」
そう冷たく言い放ち、さっさとその場を後にするセフィロス。
リエール「あ、ちょっとセフィロス!」
アンジール「やれやれ。
相変わらずだな…。
――ではセフィロスはここより下を頼む。
外は俺に任せろ。
ザックスとリエールは上だ。
宝条博士は任せた」
リエール「わかったわ」
ザックス「了解!!」
やっぱりソルジャークラス1stはこうでなくっちゃな、と彼が事の他気合を入れる中。
反対に彼は考える。
アンジールが一体何を考えているのか――
それは決して彼の頭脳で理解しえるものではなかったが、また一緒に戦える。
それだけで彼にとって充分なものであった。
リエール「さあ行きましょう、ザックス。
ついでに道中の土産話も聞かせてもらいましょうか」
ザックス「…う。
リエールも相変わらずだな」

こうして二人は神羅のブレーンとも言うべき存在の宝条博士を護るべく、フロアへと向かうが――……。
そこで待ち受けていたのは、ジェネシスからの思わぬさらなる襲撃なのであった。

ジェネシスを前に二人は果たして――……?!


Mission:010.-END-
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