Story of DISSIDIA FF

□Shade Destiny:001
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セシル(P)「相変わらず二人とも仲がいいね。
二人の仲睦まじさは僕も見習わなくちゃって思うよ」
テーブルに散らかったままの資料や本を片付け、それを胸に抱えながらセシルがそう穏やかな笑顔でそう告げる。
リエール「あら、セシルだってうまくいってないわけじゃないんでしょ?
セシルの奥さん――ローザさんも幸せなんじゃないかしら。
こんなにも優しくて強くて美形な旦那様なんですもの。
セシルだってラブラブなんでしょ?
ローザさんと♪」
セシル(P)「…そう改めて言われるとなんだか急に恥ずかしくなるな…」
リエール「何言ってるのよ、ホントのことなんだからテレなくてもいいのに。
そのためにも早く帰る方法、探さなくちゃね」
セシル(P)「うん、そうだね。
僕を待っていてくれる大切な人たちのためにも――……。
そうだ、パソコン借りてもいいかな。
僕もクリスタルのこといろいろと調べてみたいんだ」
リエール「ええ、いいわよ。
あっちの部屋にあるから自由に使って。
――んじゃ、皆もでかけたところで私もちょっとおでかけしてこようかしら」
ティファ「え?ドコに?」
リエール「んー、そうね。
ちょっと気分転換に森に森林浴に…ってところかしらね。
それじゃ二人とも、やることはやっといたんであとよろしく〜♪
あ、セシルも二人が困っていたら手伝ってあげてね」
セシル(P)「ああ、わかった」
そう言うだけ言うとリエールは掌をひらひらさせて、さっさと店を出て行ってしまったのだった。
フリオニール「お、おい、リエール!
…行っちゃったか。
相変わらず強引なヤツだな」
ティファ「…ヘンね。
森に森林浴なんて…そんなコト今まで一度も口にしたことなかったのに」
セシル(P)「でもここのところ本当にお店忙しかったし…気分転換も必要かもしれない。
みんな仕事の合間にいろいろ調べているし、もしかしたら彼女もああ見えて本当はかなり疲れているのかもしれないし…。
ほら、リエールってどちらかというと強気なタイプだし、あまり弱音を言わない人でしょ?」
フリオニール「あ、ああ…そうだな」
セシル(P)「それなら彼女のことを信じていようよ」
かつての仲間に裏切られた経験があるにもかかわらず、やはりセシル本来の優しさからか、仲間を疑いたくない彼はそう二人に話す。
フリオニール「…そうか。
セシルの言うとおりかもな。
それに夕方になれば日も沈むし、お店もあるからそれまでには帰って来るだろう」
そんなリエールの自由さや強引さは日常茶飯ゆえにフリオニールは肩をすくめつつも、そう思った彼はティファとともにいつもどおり、準備を勧めることにした。

また、こうして仲間たちと共に何気ない日常で終わるはずだったこの一齣が…一つの出逢いをきっかけに陰りが忍び寄る――……。
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