Story of CCFF7

□Mission:004
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――そうしてジェネシスがリエールを愛おしげに抱きしめてから、どれだけの時間が経ったのだろうか。
ジェネシスが背中の漆黒の片翼をたたみ、ゆっくりと彼女から離れた後。
ガチャリとドアが開き――
セフィロス「――話は終わったか、ジェネシス」
リエール「セ、セフィロス…!」

――まさか、今のジェネシスとの件、見られた…?!

リエールの顔色が焦りと動揺に曇る。

セフィロス「…一応立っているということは、少しは具合はよくなったようだな。
顔色が優れないのは酒が抜け切れていないせいか」
リエール「う…うん…。
まだちょっと残ってるみたいで…で、でももう大丈夫だから。
あ、ありがとね、ジェネシス」
ジェネシス「いや…たいしたことはしていないがな」
ふっと意味深な笑みを見せるジェネシス。
セフィロス「………。
ここでの任務はもう終了した。
調査報告書提出のため社に戻るぞ」
ジェネシス「了解」
リエール「え…ええ…」


※ ※ ※
タクシーを降り、セフィロスとアンジールが先を行き、その後にジェネシスとリエールが続く、神羅カンパニーへの帰路。
リエール「(ね…ねえ、ジェネシス。
まさかさっきの話、セフィロスには――)」
ジェネシス「(大丈夫だ。
俺たちが話している間はセフィロスの気配は全く感じなかった。
あいつがいればその気配など自ずとわかる。
聞かれているということはないだろう)」
リエール「(そっか…それならいんだけど…。
…ごめん、ジェネシス。
晩餐会、一緒に踊ることができなくて…)」
ジェネシス「(…構うな。
俺はお前と二人きりで話すことができただけで充分だ)」
リエール「(ジェネシス……)」

――それから1ヵ月後に、とある任務中にジェネシスを筆頭としたソルジャー大量脱走事件が発生――
その事件をきっかけに、彼らの運命が大きく狂うことになることを、今の彼らはまだ何も知らない――……。


Mission:004.-END-
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