Story of DISSIDIA FF

□Another ep004:フリオニールVSセフィロス!!花嫁争奪戦!
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※ ※ ※
――6月28日。
セブンスヘブン・リエールの誕生日会にて。

リエール「皆、今日はこんな素敵な企画を考えてくれて本当にありがとう!」
仲間たちからの花束やプレゼントを持ちきれないほどに抱え、ほろよい加減もさながらに、満面の笑みを浮かべるリエール。
ティーダ「気にすることないッス!
俺らリエールやティファたちのおかげで、この世界でも何とかやっていけてるんスから、これぐらい当然ッス!」
リエール「本当に…皆ありがとう」
ティーダの元気いっぱいのコメントとそれぞれの仲間たちの優しい心遣いに、リエールの青い瞳にもじんわりと涙が浮かぶ中。

この誕生日会は彼女の誕生日が間近であったことを知ったティーダやバッツ・ジタンらの働きかけによって、サプライズでこうして開かれたことがきっかけだった。

リエールが夕方にストライフ・デリバリーサービスの仕事を終えてセブンスヘブンに戻ってきた瞬間。
一同のクラッカーと仲間たちの祝福の声とともに出迎えられ――
その時は一瞬状況が理解できなかったリエールだったが、すべてを理解し得た今はこうして仲間たちの優しさに感動している、というわけだ。
ジタン「…おっと、まだその涙を見せるのは少し早いんじゃないかな」
リエール「え?」
セシル「ほら、フリオニール」
フリオニール「あ、ああ…!」
隣のセシルに勧められ、フリオニールはその手にした小さな一つの箱をぐっと握り締め。
それからゆっくりとリエールの前までやってくると。
フリオニール「リエール、その…誕生日おめでとう」
リエール「ありがとう、フリオニール」
仲間たちがこれまでにないほどの嬉々とした瞳で二人を見守る中。
それが少し恥ずかしくもあり、ちょっぴり照れくさそうにフリオニールは告げる。
フリオニール「あのさ、手をだしてくれないか?」
リエール「…こう?」
仲間たちからもらった花束やプレゼントをひとまず置き、彼女は言われたとおりに真っ白な手を取り出す。
それからその彼女の掌に、フリオニールは小さな箱をそっと置くと。
リエール「これって…もしかして…」
リエールが言いかけた時。
フリオニールはその箱をあけて、中を見せた。
フリオニール「…俺からのプレゼントだ。
…よければその…ぜひうけとってほしい」
そこにはきらきらと輝く、薔薇が刻まれた一つのシルバーリング――
リエール「フリオニール…!!」
全くもって予想していなかった贈り物に彼女が大きく蒼い瞳を見開く一方。
仲間たちの「がんばれ!!フリオニールッ!!」とまさに言いたげな視線がやや気になりつつも、フリオニールは優しげな瞳で目の前の最愛の人を見つめたまま、そのリングを愛する人の左手の薬指にそっとはめた後、ゆっくりとその想いを紡ぐ。
フリオニール「…リエール。
よければこのまま俺の想いを…受け止めてほしい。
のばら咲く未来を…一緒に作っていこう。
二人で……」
リエール「フリオニール…!!」
その瞬間に。
フリオニールからの突然のプロポーズに彼女の瞳からは大粒の涙がこぼれ、
リエール「フリオニール!!」
彼女がその溢れる愛おしい心のままにフリオニールに抱きつく中。
フリオニール「リエール、愛してる。
…結婚しよう」
言ってフリオニールは抱き締めたリエールに誓いのキスをそっと重ね――
リエール「(フリオ…!)」
二人の愛が永遠のものと約束された瞬間。
仲間たちからは「フリオニール、リエールおめでとう!!ヒューヒュー!!」「いよっ、お二人さん!末永くお幸せにっ!!」などと盛大な歓声がわきおこり、温かい拍手が二人を包み込み――宴はその温かさに包まれたままお開きを向かえた、その後日。
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