Story of Girl's Side 2nd Kiss

□Destiny008.結成?補習トリオ・ザ・C.H.S.の巻。
1ページ/5ページ

※ ※ ※
――夕暮れの羽ヶ崎学園。
2年B組。

若王子「…三者面談の時間は過ぎているんですが…遅いですね」
リエーシア「…先生、待たせてしまってごめんなさい。
ママ、とっても忙しいみたいで…。
もうそろそろ来ると思うんですけど…」
若王子「あ、いえ、大丈夫ですよ。
そのためにもリエーシアさんは一番最後にスケジュール組んだので…。
何か事故とかに巻き込まれてたりしてないといいですが…」
リエーシア「あっ、えっとそれは大丈夫だと思います。
(…ママ、強いし…)」
若王子「あ、そうなんですか?」
――と、二人が話していたとき。
がらりとドアを開けてやってきたのはリエーシアの母・リエールだ。
リエール「ごめんなさい、遅くなってしまって」
リエーシア「もー、ママおそーい!」
リエール「しょうがないでしょ。
プロジェクトが中々纏まらなくて午後からの会議が長引いちゃったんだから。
ああ、若王子センセ、お待たせしてごめんなさいね」
若王子「あ、いえ。
こちらこそお忙しい中すみません。
どうぞ、お座りください」
…リエーシアの母親が何でも有名人であることは聞いていたが、本物を見たのはこれが初めてなせいか、こんなにも美人だとは正直驚きだった。

そうか――
彼女があのハワード・コネクションのトップにして社長夫人――

そういえば大手芸能事務所に所属する、芸能人でもあるという話を聞いたことがある。
最近ではその彼女と同じ芸能事務所から佐伯・志波・針谷・クリス・氷上の5名がグループデビューして、今学園中が大騒ぎになっているばかりだ。

そんなリエールは艶やかな黒髪をさらりと手で靡かせながら、目の前の若王子ににこりと魅惑の微笑を向けて娘の隣に座る。

しかもリエールの本日の服装は胸元が大きく開いた灰色のカシュクールにミニスカートという色香漂う出で立ちで、豊満な胸元と彼女の整った美しい顔立ちに、若王子の鼓動は思わずどきどきと小さな波を打つ。

若王子「えっと…とてもキレイなお母様ですね」
リエール「ふふ、どうもありがとうございます。
こちらこそ、こんな若々しくって素敵な先生にお世話になって、とても感謝していますわ。
来年もぜひ先生に娘の担任をお願いしたいわ」
リエーシア「もー、ママってば!
(面食いなんだから…)」
若王子「…はは、こんなにもキレイな方にそう言って頂けると、教師冥利に尽きます。
リエーシアさんもこんな素敵なご両親をもって幸せでしょう」
リエーシア「え…あ、は、はい!」
若王子「いいんですよ、そんなに緊張しなくて。
ここはお説教の場ではありまsねんから」
リエーシア「はい…そうですね」
若王子「じゃあ…さっそくお嬢様のお話をさせて頂きたいのですが…」
リエール「ええ、どうぞ。
まあ我が娘は常にあらゆる面でパーフェクトであるよう家でもしっかり教育しておりますので、問題点は何らないと思いますけど」
若王子「え、ええ…。
そうみたいですね。
学力については今のところ問題ありませんし、生活面でも行事などにも積極的に参加してクラスの皆を引っ張っていってる面も伺えますし、クラスメイトとの関係も良好のようなのでその辺りでは確かに問題はないでしょう。
…ただし、遅刻が多いのと授業中に居眠りしている点が少し見受けられますので、その辺りの改善は必要かと思います。
…ご家庭ではいかがですか?
…無理はされてないですか?」
若王子は手元のリエーシアの成績表を見ながら、二人に尋ねる。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ