Story of 戦国BASARA2×GS

□第四章 熱血!上田城乱闘戦
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幸村「はあああっっ!!
――火焔車ァァッ!!」

今川兵士「ぎゃあああ…!!」
今川兵士「「ひゃあああっ!!」

愛華「幸村……!」
幸村「ぐ…くそ……!」

義元「さー、虎の若子とやら。
かの状況を如何いたすでおじゃるか?」

――今川軍がこの上田城を包囲してから早30分。
義元そっくりの、ニセ元の始末は山本勘助ら家臣たちが受けてくれているため、幸村自身の被害はそれほど大きくないものの、雑魚敵は倒しても倒してもどこからか沸いてくるし、このままこの戦いが長引けば、上田城落城も時間の問題だ。
いや、お館様の上田城帰還までには、死んでもここを護らなければならないのだ。
こんなやたら奇抜でヘンテコな白塗り男になど、城と愛華を明け渡してはなるものか。

どんなことがあっても絶対に――……!!

幸村「ぐっ…はあ…はあ…!」
愛華「幸村、大丈夫…?!
血が…!!」
そういえば、さっきから頭と視界がくらくらすると思ったら、右わき腹から血が滴っていて、おそらくこの乱戦状態でいつの間にか雑魚敵の矢の不意打ちをくらってしまったらしい。
義元「ほーっほっほっほっ!
虎の若子もついにここまでのようじゃの〜!!」
愛華「何よ!!
アンタなんてさっきからそのデッカイ扇子振り回してばかりで何にもしてないじゃない!」
義元「それはそちとて同じでごじゃる!
虎の若子の背に隠れてばかりではないか!」
愛華「う……!
だ、だって幸村が護るって言ったから…!!」
――しかし、このまま血の奔流を止めなければ幸村が倒れてしまう。
一体どうすれば……!!
幸村「あ、愛華殿…?!」
愛華はそのまま土足で和室へと上がると、部屋に飾ってあった刀を握り締め、鞘から刃を取り出して幸村を護るように前に立ちはだかった。
幸村「あ…愛華…!!」
愛華「…同じ剣の道とはいえ、あいにく人を斬らない技術の方だから、剣道ごときの技でアイツを倒せるかわからないけど……!」
幸村「よ、よせ…愛華…!!」
愛華「…私たちには今、やらなければならないことがある。
ここで倒されるわけには行かないわ。
さあ…いくわよ!!
――はああああっっ!!」

義元「むむ?!でおじゃ!!」

白龍「キイィィイイイ…!!」

――愛華が刀を手に、義元目掛けて間合いを一気に詰めていく中。
一方の義元もまたその巨大な黄金の扇子を広げて応戦し、彼女の刀と義元の扇がぶつかり合った瞬間。
愛華の制服は金色の光に包まれて、瞬時に銀の胸当てを武装したミニの真っ白なチャイナドレス風の衣装に切り替わり、手にした刀もただの刀から、金色の龍を纏った美しき聖剣へと姿を変える。

――二人の間に激しく咲く、金色の火花。

愛華「こ…これは…!!」

義元「むむ…!!
な…なかなかやるでおじゃる…!!
―ーだが、甘いでおじゃるっっ!!」
――ぶあっと扇子を一薙ぎし、その勢いで吹き飛ばされてしまった愛華だったが――!!
愛華「きゃ…きゃあああっ!!」
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