長編小説
□空を見上げれば…
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「…奏に…会えない…?」
そう呟く宗弥の瞳からは静かに涙が流れて行く。
「宗弥…?」
異変に気付いた響が目を覚まし、体を起こしながら名を呼ぶ。
自分の名前に反応しない宗弥の様子を不安に思い、響は宗弥の隣へと歩み寄る。
「宗弥?」
宗弥の隣に座り、肩に手を沿えて、もう一度、名を呼ぶ。
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