長編小説
□空を見上げれば…
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響が思いを宗弥に伝えた日から1ヶ月が経とうとしていた。
宗弥はあることに気付く。
「なぁ、俺の携帯知らないか?」
普段から携帯を持ち歩かない宗弥は、いまさら携帯がないことを知ったのだった。
「え?知らないよ〜?私がここに来てから見たことないし」
「そっか、どこやったのかな…」
寝室、リビング、いたるところを捜しても携帯は見付からない。
「服の中とかはぁ?」
一緒に捜しまわりながら、響は宗弥に話かけた。
宗弥は言われるがままに、クローゼットの中にある服を調べ始めた。