長編小説

□空を見上げれば…
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「宗弥!」

校内を歩く宗弥を見つけ、洸太が名前を呼び、駆け寄る。

声に気付き、振り返った宗弥は洸太を見るなり溜め息を吐いた。
大体、校内で掴まった時の話題は決まっていた。
宗弥に追いついた洸太は横に並び、用件を口にする。

「今日、飲みに行かねぇ?」

楽しそうに笑みを浮かべた洸太の言葉に再び溜め息を吐いた宗弥は、ちらっと時計の日付を確認する。
その横から時計を覗いて、日付を見た洸太は、肩を落として宗弥から離れた。

「今日は無理だな…明日!明日ならいいだろ?」

新たに出された洸太の提案に「解った」と言って、手を振りながら宗弥は目的の場所へと向かって行った。
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