長編小説

□空を見上げれば…
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宗弥が向かった場所…それは、あの海岸だった―



宗弥が洸太に響を探して欲しいと頼んだ次の日、洸太からのメールが宗弥に届いた。

奏と響は今、同じ場所にいる。

海で溺れた響を助けようとして奏は亡くなったと宗弥は響から聞いていた。
そして、助けられた響は元々、体が弱いせいもあり、しばらく入院した後、亡くなったと洸太からのメールに書いてあった…。

その事実を知ったあと、すぐに宗弥はある場所へと向かった。

それは奏のお墓。

前に来たときは、逃げ出す響に気を取られ、お参りしていなかったこともあり、再び足を運んだ。
そこには『奏』と『響』の名前が彫られていた。

2人を失った日付からちょうど1年がたった日。

宗弥は思い出の溢れる海岸へ行くことを2人の墓前で決めていた。
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