過去版・妄想小説4*
□●双極性恋愛症候群●
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ラクスに手渡された熱いティーカップに視線を集めた振りをしながら、ベッドに僕は座った。ラクスはナイトドレスに薄いショールを羽織っただけで、薄暗い部屋の中で僕に笑顔を向ける。その傍には、アスランがラクスに贈ったという・・・・いかにもなピンク色のハロが自由に宙を跳ね回っていた。
どうして、君はこんなにも。
「キラ、体調は悪くないみたいで・・・・・・よかったですわ。」
今しがたまで眠っていたラクスのベッド。
シーツに残った波跡と、そのぬくもり。
どうして、そんな無防備に愛おしく。
今更、気付きながら抱いてしまった僕の想いがばかばかしいけど。
「怖い夢でも、見られましたか?」
「・・・・・・・・んて、・・・・・・・・・いよ。」
「・・・・・・・・・・・え?」
ティーカップを落とし、ラクスの腕を引き寄せて。
「夢なんて、怖くないよ・・・・・。」
「キラ・・・・・・・・・?」
今、怖いのは自分であり、ラクスへの思い。
「怖いって言えば・・・・・・・・・・・慰めてくれる・・・・・・・・?」
僕は、ラクスをベッドへ押し倒した。