過去版・妄想小説5*
□●お帰りの場所●
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「明日から・・・・・・・・・お仕事で数日間、お家を空ける事になりますの。」
申し訳なさそうに、ラクスが言った。
ラクスの後ろではハロがぴょんぴょんと跳ねている。
仕事をしながら俺は、その手を止めてラクスに振り向いた。
そんな、そんな顔をラクスがする必要は何処にも、ない。
「ええ。分かりました。気をつけてくださいね。」
「ありがとうございます、アスラン。」
荷物の整理がありますから、とそう言ってラクスは部屋を出て行く。
ドアがぱたりと閉まる音がするまで、おれはじっと動けずにいた。
・・・・・・・・・・・ため息が、出てきた。