過去版・妄想小説5*
□●お帰りの場所●
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居所≠ノなるというのは、とても大きなこと。
居場所≠ノなるのは、とても寂しいこと。
家を出て行くラクスが、小さく手を振ったのに、俺も些細にそれを返して、扉は閉まった。朝方の明かりに照らされた玄関、一人座り込んで息をつく。
待つと言った限りは、とても責任が大きくて寂しくて。
もしかしたら、この寂しさを感じたくなくて、強がっていた俺がいたのだとしたら。
とても、甘えていたんだなあと実感する。
だけど。
「ラクス・・・・・早く帰ってきてくださいね?」
居場所≠ノなるというのは、とても満ち足りたこと。
幸せになる為に、通らなくてはいけないそんなもの。
貴方は、俺のお帰りの場所。
・・・・・・・・・俺は、貴方のお帰りの場所。
END