過去版・妄想小説5*
□●旅立ちの暁に●
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●旅立ちの暁に●
深海の底、地層から沸き上がる気泡が星のように散る中で。
アークエンジェルを出て、プラントへ行くのだと。
ラクスが、僕にそう告げた。
反対も、心配もラクスは受け付けてはくれなかった。
ラクスしか動けず、ラクスでなくてはいけない責任が重かった。
僕は、やりきれない思いのままそれを飲み込むしかなかった。
「そろそろ、行きましょう。」
「・・・・・・・・・・・・・ああ、うん。」
バルトフェルドさんの用意が、整ったという。
部屋を出て行くラクスについて、僕は黙ったまま歩いた。