過去版・妄想小説5*
□●絶望の淵●
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●絶望の淵●
「アスランさん・・・・・・・・どうか、しました?」
「シン・・・?ああ、いや・・・・・・・・・・。」
戦争が、終わった。
前に進めると思ったのに、未だ何処にも進めてはいなかった。
キラも、俺も。
赤服を着崩したシンが、沈み込んだアスランの元に近づく。
フェイスとして、行動にある程度の自由が利く彼。そんな彼が沈み込む理由というのは、今のシンにはひとつしか思い浮かばなかった。
「ラクスさんのこと、ですか?」
「・・・・・・・・・・関係、ないだろう?」
「いいえ。ラクスさんは、俺も憧れてますから。」
冗談交じりのたわいもない会話をするように、アスランは困ったように笑った。