過去版・妄想小説5*

□●ターン●
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●ターン●



 言葉も、確立したジェスチャーも無かった大昔は。
 

 一体、この感情をどうやっていたのだろう。

言葉だってありふれて、行動だって自由が利く僕らでさえ、いつまでもそれに思い悩むというのに。




「キラ。」

「ラクス・・・・・・・ごめんね、起こしちゃった?」

「ええ。・・・・・・・ふふ、冗談ですわ。私も、ただ目が覚めてしまいましたの。」

「そっか、なら良かった。」

「ええ。」

「・・・・・・・・・・・もうすぐ、朝が来るね。」


 街灯も何もない、緑深い水面の傍。

 桜色の髪が、影と一緒に揺れて僕の隣に並んだ。

            
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