過去版・妄想小説3*
□●貴方が生まれた日●
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●貴方が生まれた日●
『誕生日、絶対何も予定、入れたりしないでね。』
2ヶ月も前から、何度も何度もしつこいくらいに念を押して。
そのたびにラクスはうんざりする様子もなく笑ってくれた。
驚かせようという考えもあったけれど・・・・。
もしかして、何か予定がラクスに入ると嫌だから。
『絶対に何も予定は入れませんわ。』
ラクスは、そういいながら嬉しそうに瞳を輝かせていた。
ラクスが生まれた、特別な日。
何度も過ごしてきたんだろう、誕生日だけど。
僕とラクスふたりきりにとっては、初めて恋人同志で過ごす、誕生日。
プレゼントに、ケーキ、飾り。
着々と準備は進んでくれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・でも、でも。