過去版・妄想小説3*
□●カワカナイナミダ●
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●カワカナイナミダ●
「・・・・・・・・・・キラ・・・・・お前、何してんだよ・・・・・・・・・・。」
「ああ・・・・アスラン。迷惑かけてごめんね。」
プラントから駆けつけたアスランは、暗い室内で荷物をまとめるキラを見つけて駆け寄る。
キラはアスランを見つけて微笑む。
・・・・・・・その微笑みが、狂ったものだということにアスランはすぐに気がついた。もう少し前、アスランとカガリがプラントへ移る前、キラはどれほど優しそうに微笑んでいたのだろう。アスランを見送り、身体に気をつけてと言葉を交し合ったあのときの・・・・・・・・キラとは・・・全く。
「・・・・・・・・・・・・・ッ。」
アスランはキラの胸倉を掴み、キラの表情に何も変化がないのに気分が滅入り、その手を離す。ソファーに座り込みため息をつくアスラン。キラは再び床に座り込み、荷物をまとめだした。
「ラクスは・・・・・・・・・・・今、何してる?」
キラがぼそりとアスランに尋ねる。アスランはキラの表情を読み取れなくて曖昧に返事を濁す。
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「びっくり、した?」
驚くのは、当たり前じゃないか。今だって、まだ本当に信じられないんだ。
アスランは、頭を抱えて目の前のキラを見据えた。