過去版・妄想小説3*
□●ありがとう●
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●ありがとう●
「よっ、元気にしてるか?」
「・・・・・・・・・・・・・カガリ!どうしたの?」
「オーブに移ってきて・・・・・不便は無いかと思ってな。」
久しぶりに外出を許され、カガリは自然とキラたちのもとへ足を運んだ。
戦争のときはあんなに皆が一緒にいたのに。見事に立場や色々な環境のせいでバラバラになってしまったから。ひどいことを思えば、あの頃に戻りたいとさえ思う。
キラは、いつもどおりだった。
あっけない表情で、海辺で子供たちの相手をしている。
姉として、もう少し凛々しくしててもいいんじゃないかとは思うけど・・・。
「あら、カガリさん!」
不意に、背中で声がする。
柔らかな声音の持ち主は、誰であっても間違えることは無い。
・・・・・・・・・ラクスだった。