BLEACH

□この気持ちに偽りはなく:工事中
1ページ/3ページ

『そんな事、言われたの初めてだわ』

『あんた変わってるって言われない?』

そう笑いながら言ったあの人の顔は

俺が初めて見た時に感じたまま、
酷く可愛くて綺麗だった…











「九番隊、副隊長の任に着かせて戴きました、檜佐木です。よろしくお願いいたします。」

副隊長の集まる定例集会の時の事だった。
「あたしは十番隊の松本、松本乱菊よ。隣りだからわからない事があったらいつでも聞いて頂戴。」
挨拶が終わり、自隊に帰る途中そう言われたのが始まりだったのではないかと思う。
そう言った松本さんは定例集会の間に見た様子よりもどこか優しげ…っていうかとっつきやすい感じで…俺は安心した。
「はぁ…」
「なりたてって不安じゃない?隊長に言えない事でも副隊長になら言えるかもしれないでしょ?」
あたしも不安な事とか聞いてもらったりしてたもの、と苦笑しながら言う松本さんは噂で(松本さんはすごく美人だから気後れするとか近づきづらいとかいう噂)聞いてた人よりはずっと…
「…可愛らしい、ですね」
「ぇっ?…何が?」
「ぁ…いや………松本さんが…」
「そんな事言われたの初めてだわ…あんた、変わってるって言われない?」













































可愛いって言われて喜ばない女はほとんどいない。
でも、あたしは喜んでいいのかわからなかった。
だって、あたしを可愛いなんて言うのはからかい気味のギンだけだったもの。
でも…まさか後輩がからかう訳ないじゃない?

あの時の言葉の意味は…未だわからないまま……
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ