BLEACH

□この気持ちに偽りはなく:工事中
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『檜佐木君、コレ十番隊に届けてくれるかい?』
九番隊執務室。
俺が東仙隊長からもらった初任務は…
「…おつかい…?」

何でもおいしい和菓子を戴いたのだが食べきれないからおすそ分けを…という事らしい。
『十番隊の人達なら仲良く食べてくれそうだしね。それに以前おすそ分けして戴いた事があったから』




という訳で俺は十番隊の執務室に来た訳なのだが…
「…すー…」
そこにいたのはソファで眠るなんとも無防備な松本さん。
他の隊員は任務中なのか他には誰も居ない。
「まいったな…どうしろってんだよ……」
お菓子を置いて帰るか?
それともここで起こして渡すか?
また後で出直すか?
どれにしたら何の問題もなくこの任務を終わらせることが出来るのか…

…と俺が思案していると。

    …−ザッ−−−

窓から勢いよく風が入り込み一瞬悪くなった視界が元通りになると……

「キミ…何しとるん?」

そこに来たのは三番隊・市丸ギン隊長。

それはむしろこちらも聞きたいくらいなのだが目の前の相手はさも当然のように松本さんの眠る傍らに腰をおろした。
「無防備なまま眠る綺麗な子前にして…何するつもりやったん?」

いつも笑っていて掴み所のない人と思っていたのだが、今目の前の人からは全身を突き刺すような殺意すら感じる霊圧が噴き出している。

「た…ただ隊長に言われた事を…「そいつは東仙に言われたからここに来ただけだぜ」
俺の説明を遮り口を開いたのはここ十番隊の日番谷隊長。
任務から自隊の執務室へ帰ったら他隊の者が…という所為かものすごく不機嫌そうである。
「さっき東仙から聞いてな…わざわざすまない。で、市丸はどうしてここに居るんだ?」
冷気の様な冷たい霊圧がいっきに市丸隊長に向かう。
直接自分に向けられていないのにこの衝撃。
向けられている本人にはどんな風に向けられているのか…
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