Seyn―詩の部屋―

身体の奥底からわきあがる見エナイチカラ
今この瞬間しか表出できない衝迫
私という時間の中で現れるいくつもの存在者を
今、書き留め
まだ来たらぬ新たなる時間を
予告する

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03/05(Fri) 09:40
シンガーソングライターの姿
人力飛行機

親しい人を 親しくなったがゆえに疑わずにはいられない猜疑心
それが私だといつか気づいた
それが私やその人を傷つける

ある、すでに逝ってしまった歌手が同じ性癖を持っていたことにある日思い当った
その歌手は苦しかっただろう だから覚醒剤などに手を染めたのだろうか
もしも今そばにソレがあったら 
楽になれるのだろうか

一日のなかの一瞬をきりとって、夕暮れの、静まった海や灯り始めた街灯の明かりや
それを歌ったんだ 彼女は
などと語りかけることはないのか それでよいのか
それでも分かっている 私だけは


2021.3.5

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07/09(Tue) 13:08
禍の消滅と現出
人力飛行機

天使が空から街を視ているモノクロ映画を視た
街では夫婦喧嘩や日常が繰り広げられている
そこへ空襲があり街は焼けてしまう

天災のような空襲はすべてをゼロに戻したはずである
突然の戦災とは自然災害と変わることはない

戦争のような人為的災害でも自然災害と同じ結果をもたらすのだ

今 世界をゼロに戻す災厄はなかなか見つからない
だから今 或る種の人間は 自己を世界を故意にゼロに戻すべく
災厄のような暴力や殺傷に向かっていく

人工的な生の維持に対抗するための 人工的な禍に
禍のような死を現出させることで何かが保たれるとでも言いたげに
死体を現出させるのだ


HP
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10/19(Fri) 17:58
職務質問
人力飛行機

どうも髪があぶない
育毛剤の助けがいるようである
若いころは想像もしていなかった が
そうなっている

調べたら 頭の毛根に黴菌が入ると毛根が死んでしまい 生えなくなるそうである なので毎日の洗髪が大事なのだそうである
肝に銘じた

中野の街をチュウハイ片手に歩いていたら
警察官二名に呼びとめられて 職務質問されてしまった

こういう経験は珍しくはない
またかという感じ

しかし興味があったので どういう人を職務質問するのか聴いてみた
が 要領の得ない返事であった
何かが他の人と違う そういうのがあると思ったのだが
はっきりとは言わなかった

自分でも他の人と一緒にされたくはないと思っているので
実は悪い気はしない
警察官二名もきさくで感じの良い人である

チューハイ片手に歩いている人は残らず職務質問するとか
そういうことではないだろうが

感じの良い警察官と話してて
私の心は快適であった

2018.10.19


HP
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10/15(Mon) 18:47
暗さと重さと自意識
人力飛行機

昔 或る才人にこう言われたことがある
「あなたは全部はったりだ」と。
そのときはムッとしたが、今考えると当たっていると思える。
しかし、私にあった困難は、私には視えてはいなかった。
私の世界は、私には近すぎる故、私には視えない。
そのことを私はハイデッガーから教わった。
しかし、私にあった世界を今見つめ直すと、
私の困難は私を押し潰さなかったのが不思議で、
私の本当の真価は、
私の世界に私が押し潰されなかったことにある。

私とは、私への否定的自意識に等しかった。
その否定的自意識は、私に重なるが故に
私には視えてはいなくて
ただ 私の世界が 私にとって何故にこうまで否定的で、
私を肯定しないのか
そのことの理屈抜きの暗さが
それこそが私だった。

そのことにまつわる果てしない暗さと重さは
才人には伝えようもなく、その凄惨さに比べれば
才人の文学的感性など幸せにもみえる。

人の持って生まれた悲惨さ凄惨さ。
伝える術もない苦しい運命。
ただ変えようもない自意識が、それが私なのだった。

三島由紀夫の死にもまたその問題はあるに違いない。

2018.10.15


HP
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05/03(Wed) 16:10
肥え溜めの甲虫
人力飛行機

甲虫が溺れている 沼のような汚物の中を
やがて甲虫は息を荒くしながら 壁に辿りつき
また上がって行く

いつかこの穴から出ていくために
何度甲虫は壁を這って上がって行ったことだろう

甲虫には羽根があるはずなのに 羽根が使えないのは
すでに羽根はいつか固まった汚物の為に
もう開かなくなってしまっているからだ
重たくこびり付いた汚物を乗せて
甲虫は這いあがって行く

一体いつここに堕ちてしまったのか 何故堕ちてしまったのか
甲虫には記憶がない
気が付いた時にはここにいて 汚物の中に居た
したがって甲虫の人生はここから這い上がって行くだけの そのためだけの人生なのだ

いつでも甲虫はいい線までは這いあがる
でもそのたびに 無神経そのものの人間どもは 汚物を投げつけ 真っ逆さまに甲虫を堕としてしまう

肥え溜めの中にも木の根が生えていて そこから樹液を採ることができるものの
もうこの食事にも飽き飽きしている
早く外に出ていきたい

そうやって今日も甲虫は壁を登る
壁を登っていくうちに
いつの間にか人間が上に来ている
人間は無情にも 甲虫に大量の汚物を浴びせ 堕としてしまう
ひとしきり蹲った甲虫は また動きだす

或る時 甲虫はひどく無意味な心理に襲われる
しかし上らないではいられない
重たい甲羅を乗せながら 
やっと辿りついたと思ったその時
何かが上から降ってくる
しがみついて耐えたのもつかの間
ポトリと甲虫はまた堕ちた


2017.5.3


HP
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08/02(Tue) 19:10
またの出会いを
人力飛行機


大切な人を傷つけてしまった
その人の涙を見た

それは避けられないことだったのだろうか
分からない
ただ 傷つけたくはなかった
泣かせたくはなかった

その人が姿を消したことを後で知った
心が痛んだ

でももう後戻りはできない
人生に「もしもあの時」はない

傷む心を抱えて 隠して
今は歩いて行くしかない
またの出会いを信じて
今度はもっと心を汲み取ってあげたい
そう信じて

歩いて行くしかない
悲しむ心で
前を向いて
前を向いて

2016.2.14


HP
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06/18(Sat) 01:59
さて
果て

日本はどこに向かうのかな
してして
世界はこの小さい地球の縄張り争いをいつ愚かなことだと気づくのかな

湿気と鬱陶しさに眠りは妨げられ
騒音と雑念に思考は停止する

でも間違いなく朝は来る

藍色の空に黄金色のはりをさしたように
朝はツンと明けるはず

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08/16(Sun) 05:32
時間と共に過ぎて行く
人力飛行機

どこかで見た記憶はあったが
寺山修司の元妻で離婚はしたがよき支えであり仲間でもあった九條今日子が
2014年4月に
寺山と同じ肝硬変で亡くなっていた

九條今日子を昔 寺山の映画祭の会場でみたことがある
まだ1980年代だったと思う
傍でみた九條は椅子に腰かけながら「シーザーが嫌がるのよ」云々と
誰かに話しかけていた 
彼女は元気そうだった

九條の死を昔のニュースで確認した同じ時
別のニュースで映画や演劇で寺山の作品を演じた佐々木英明が
青森にある寺山修司記念館の館長に2012年4月に就任していたという報せを読んだ
写真付きで
佐々木はもう60歳を越えており 
頭も薄くなっていることを知った
映画で見たあの懸命に生きる若者は
温和な笑顔の高齢者になっていた

同じくニュースで俳優の三上博史が
寺山修司記念館を訪れ 生前の九條さんとトークし 
或いは寺山の短歌や詩を朗読していたというのを読んだ

寺山の周囲にいた人々が逝去したり高齢になっていったり
また同時にある人々は
今でも寺山の関連施設に足を運び
今も内部に残るその像を語っている
事実を知った

時間は流れて 人は過ぎてゆき しかし残された言葉は
今も
ありし日の心や精神を物語る
言葉に触れれば
またあの精神も心も視線も反抗も
甦る

人の姿はしかし 時間と共に過ぎて行く

時間と共に 過ぎて行く


HP
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02/21(Sat) 22:05
中島みゆき
人力飛行機


中島みゆきのビデオがyoutubeで出回っている
ライブでの笑顔や鬱顔をみていると
たまに この人狂ってるな
という気がして 気味悪くなるときがある
あのライブ会場で仲間意識を感じて熱狂するファンもいるようだが
亡霊か 狂人か 病人か 
疑われるような桁外れの感性を目の当たりにして
仲間意識はない
底が抜けた人間であり
だからこそ尊い
並みのヒューマニズムで太刀打ちできるような人間ではない
“この世に二人だけ残して滅びてしまえばいい”
と歌ったのは本音に決まっているではないか
よくぞ言ったと思うし
よくぞさらけ出した
我が真実のためだけに生きるのか
どうか分からんが
とにかく物凄い
歌われたことこそが彼女の真実なのだ
歌われたことだけが

余計なテーマは不要だと
語らずして伝わるものがある

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01/28(Wed) 19:17

ボールペン

海に散る月明かりは積もりません
海に散る花弁は沈みます

海に散る骨どうなりますか
教えてください

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