ミルクコーヒー
□はじまりのうた
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もしあの日 あいつの背中を追いかけていたら俺達はどうなっていたんだろう?
あいつに出会って
『恋』というものを知った
毎日がそうキラキラ光って見えるようなそんな自分の考えに驚きながら
愛し 愛されることの喜びを覚えていった
あいつが俺の名前を呼ぶ
ただそれだけでどんなに幸せな気持ちになっただろう?
あいつか俺の前からいなくなったあの日
俺は生まれて始めて恋の苦さを知った
跡部からあいつからの別れの言葉を伝えられたあの日
俺はもう恋なんかしない
と誓った
大切な人の名前を呼んだ
その声は生暖かい空気に溶けて消えていった
ー