novel1-2

□万歳!忘年会
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年末は、何かとバタバタしていて皆忙しく、これまでよくよく考えると東方司令部よりロイについて来た、所謂マスタング派と呼ばれる面子で忘年会なるものをした事がなかった。
したことがないから自然頭にも浮かぶことはなかったのだ、部下の口から聞くまでは。
『忘年会だと?』
ロイは怪訝な顔をして発言者フュリーの顔を見た。
フュリーもまた、怪訝な顔をして同じく怪訝な表情のロイに言った。
『はい、今週末に予定されているんですが、大佐だけご存知ないのはおかしいですね…』
おかしい所ではない。
いつもの司令部全員に話は回っていたというのに、ボスが聞き知っていないなんて。
フュリーが続けた。
『発案者と仕切ってくれてるのがエドワード君だから、てっきり大佐には真っ先にお話が行っている事だろうと思っていたんですが』
『エドが?』
ますますロイが不審な顔になった。
ロイが話を聞いていないことに疑問を持ったフュリーが言った。
『先月末の事ですけど、エドワード君が急に忘年会の話を引き合いに出して来て。そういえば僕たち、全員揃って飲んだ事ないなぁって言ったら、エドワード君が「任せとけ」と。その後会費を集めたり店の手配したり、率先だってやってくれて…』
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