PLAYBOYS-SECOND
□SMELLS LIKE TEEN SPIRITS
1ページ/25ページ
とにかくもう俺は飽き飽きしていた。
高校生活にもアメフトにも音楽にも女にも。
中学のお年玉で何とか買ったギターはドラッグに変わっていたし、彼女は俺を20歳だと思い込んでるし、アメフト部の部室にはハッパとキノコが大量に隠してあった。都内の魔力がまさかこんなもんで、アメリカンがここまで嫌な感じに蔓延してるってのは本当に最悪な状態。
60ヤードマグナムが武蔵のフカシだったってのがショックだったのかもしれないし、俺以外の部員があんまり使いモンにならないって云うのも原因にはあるかもしれない。俺は部員をもっと駄目にするのに一役買っていた。
その方法というのは至って簡単だ。普通にスポーツドリンクに色々混ぜるだけだ。依存性や体への影響は勿論無いからできるんだけど、それをやりながら練習する奴らを見るのが何とも面白かった。五感が研ぎ澄まされるせいで、最高のタイムを出したつもりがグダグダだ。
周りから見てたら何してんだあいつって感じなんだけど、本人は一生懸命ってわけだ。
これまで、ずっと真面目に色々信じてやってきてた。でも、最近それにも疲れちまっていた。一生懸命に真面目にやっても、周りは全然ついて来ない。アメフトに関しても、バンドに関しても。