【オハナシ】
□GAME
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そもそも、言い出したのはコンだった。
「姐さん!!現世の面白いゲームやってみないっスか!?」
「──面白いゲーム??」
これといってする事も無く、つまらなさそうにTVを眺めていたルキアは、「面白い」という言葉にすぐに反応する。
「何をするのだ?」
「やり方は簡単!!これを使うんスけどね♪」
ルキアが興味を持ったことに喜びながら、コンがズイっと差し出したのは──ポッキーの箱。
「1本のポッキーを、オレと姐さんで両側から食べていく競争っス。
同時にスタートして、より沢山食べれた方が勝ち───ぉぶわっ!!!」
ドンッ!!という低い音と共に、説明に夢中だったコンはうつぶせに床に叩きつけられる。
背後から彼を踏みつけたのは──。
「コン!!てめぇ、何考えてやがる!!」
──青スジを立てて怒っている、一護だ。
「…ってーな!!何しやがる一護!!」
「やかましい!!くだらねぇ話仕入れてきやがって!!」
「くだらねぇだと!!この奇跡のような素晴らしいゲームを!!」
怒鳴り合う2人にはおかまいなしに、ルキアはポッキーの箱を開ける。
そして1本取り出すと、嬉々としながら一護の眼前に突きつけた。
「よし!!勝負だ一護!!!!」
『──────は??』
男2人の目が、点になった。