新旧パプワ夢

□チョウ・下
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「ぎゃあっ!?」
「これはすまん。失敗失敗。」
「はは。パプワくんでも失敗なんてする時あるんだ〜。」
「汚物子の悲鳴は軽やかに無視ですか、あくまっこ。」
「痛そうだにゃ〜。そういう時は僕の胞子で…。」
「やめいキノコ。」

いてぇ……マジいてぇ…。マーカーさんの愛が痛いッvv
うふふ…首がちょっと変な音したけど、これも一つの愛情表現だと受け取りますよ。
………………………あり?

「大丈夫か、汚物子?」
「………………………………ぎぃぃぃやややああっぁぁぁぁぁあああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!」
「ぐわっ…!?こ、今度はなんだ!?」
「アンタ…リキッドじゃない!!」
「お。やっと目を覚ましたか。」

痛みを堪えて顔を上げれば、目の前にあるのは4年ぶりのリキッド。
そう、目の前にあったのだ。
さっきまでマーカーさんがいたであろうところに。
つまりは私はリキッドとかなり密着しているというわけで…。
思いっきりぶん殴った。
よく見れば、マーカーさんはどこにもいない。
いるのはリキッドと、金髪美少年と犬に乗った丸っこい少年と…………き…のこ?

「リキッド!!アンタマーカーさんをどこに隠しやがった!?」
「オレがどうやってあの中国人隠すんだよ!?さっきのは、コモロくんの…このキノコの胞子のせいで…。」
「私からマーカーさんパラダイスを奪うだけでなく、私に抱きつくなんて…ッ!!」
「ちげーよっ!!つーか、抱きついてきたのはお前のほうだろ!?」
「うわぁ〜ん!マーカーさぁん!!あなたに会う前にこんなヤンキーに抱きしめられるなんて最悪だー!!」
「そこまで言うか…。」

せっかくマーカーさんと再会でき、更には夢のように素敵な時間を味わっていたのに!
マーカーさんいないじゃんYO!?
ヤンキーじゃんかYO!?
さっきのはなんだったんだYO!?
なんできのこが二足歩行してんだYO!?

「訳わかんないYO〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
「オレはお前が訳分からんわ!」
「とりあえず、冷酷冷淡美麗妖美毒舌中国人を一人でいいんでよこして。」
「そんな中国人が何人もいてたまるか。」
「中国人って…今日のお盆の時にいた、あの人の事?」
「そうだ。あの生贄の一人だ!」

……………………はい?
今、美少年が何かを言いました。
そして、腰ミノボーイが何か凄い事を言いました。

「I KE NI E?」
「ああ。今日パプワ島のお盆があって、それをあいつらが邪魔したから罰として生贄にしてやったんだ。」
「いよいよ燃えるって時に、あのおじさんが邪魔しちゃったんだよねー。残念だったなぁ。僕、火あぶり見てみたかったのに。」
「ぎゃー!!なんて事をッ!確かに生贄とくれば美人!美人とくればマーカーさんだけど…だけど!あのマーカーさんを火であぶるだなんて………なんて恐れ多い事してるの!?見たかったわ!」
「見たかったのかよ!?」
「あ…いや、助けたかったの間違え。」
「全然違うじゃねーか。」

久しぶりに会ったリキッドは、なんだかツッコミ上手になってました…。
クッ…成長したわね…。
いやはやしかし。最近のお子様はマセてるとは聞いたけど、鬼畜になったんて初めて知ったわ。
なんだかこの美少年の自分本位と言うか、世界は自分を中心に回ってるというか、自分が回してやってるみたいな雰囲気が誰かに似てるような気がするんだけど。

「…んで。とりあえずマーカーさんは無事なの?美少年くん。」
「うん、無事だよ。」

フッ…やはりね。
あえて視線は誰とも合わせなかったのに、迷わず答えてくれたよ金髪美少年。

「ならさ、どこにいるかも知らない?」
「う〜ん…。家政夫を木馬に乗せた後、どっか行っちゃったんだよね。」
「…ふぅん。じゃあ分からないか…。」
「あー…それなら僕が教えてやってもいいぜぇ。」

……………………………キノコが喋った。

「ありがとう。何処のどなたかわからないけどキノコさん!」
「リアクション無しかよ!?」
「フッ…キノコが喋ろうが、マーカーさんに会えるなら別に問題なし!」
「彼はドクツルタケのコモロくんだぞ。」
「あ、はいはい。わざわざありがとう。…えーと?」
「僕はパプワだ!それでこっちはチャッピー。」
「わう!」
「僕はロタローだよ。」
「私は汚物子。…………………ロ、ロタローくん?」
「うん。すっごく語呂悪いんだけど、パンツにそう書いてあったから。」
「ふ…ふぅん…。」
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