新旧パプワ夢

□ナヤミ
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恋する乙女なら誰でも夢見るはず。
アマアマアマ…で、ラヴラヴラヴ…で、メロメロメロ…な男女の『お付き合い』と言うものに。
それは相手がいればなお更。私だって乙女の端くれ。やっぱり憧れてしまう。
…それなのに…なのに!

「マーカーさん!!」
「…ああ。お前か。」

…ほら、やっぱり無表情だ。
今私がいるのは、ガンマ団の一番端に位置する『特選部隊寮』の一室、マーカーさんの部屋。
私はこの前の特選部隊の遠征前…だから、1ヶ月ちょっと前にマーカーさんの “恋人”となったのだ。
ダメもとで告白したらこの結果だったので正直驚いた。でも、やっぱりそれ以上に嬉しかった。
…けど現実はそう甘くなかった。
相手はマーカーさんだし、砂浜で「うふv捕まえてごらんなさぁいv」「ははv待てよこいつぅ。」なんてのは、かけらも期待してなかったよ?
むしろ、そんなマーカーさん嫌すぎる!
…でも、電話くれるとか会いに来てくれるとか。せめて私が会いに来た時には嬉しそうにして欲しい…。
そんな事をドアの前で立ったまま考えていると、(私が来ても)瞑想をしていたマーカーさんが(やっと)目を開けて(今日初めて)私を見た。

「どうした。そんな所で立ち尽くして。」
「…ナンデモアリマセン。」
「…そうか。」

そう言うと、また目を閉じて瞑想を始めてしまった。…ムカッ。

「お邪魔みたいなんで、私帰りますね!」
「別に邪魔と…。」
「失礼しましたっ!!」

マーカーさんが何か言いかけたのは分かったけど、それを無視してドアを思いっきり閉めて部屋を後にした。
お腹の中がグツグツコトコトと煮立って、シチューだったら絶対にいい匂いがしてる。
けど残念ながらこれからは禍々しい刺激臭がしてきそう。
そんな危険物を腹に携えて私が向かったのは…。
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