新旧パプワ夢

□ヤケド
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その時、私は丁度任務から戻ってきた所だった。
もう一年以上会ってない友人(仮)と、それと同じ場所に行った最愛の人の事を思いつつも一日の疲れを癒そうと自室に向かっていた。
だけど…妙にすれ違う団員達が皆、すっごい慌ててるのに気付く。
見知った団員を見つけて、何事かと聞くと
…私は走り出した。



ーヤケドー




「アラシヤマ〜〜〜〜!!!!!!!!!!」

ガンマ団中に響いたのではないかと言う位の、大声で叫んでやった。
そして足は目にも止まらぬ速さで動かす。
物も人も全て押しのけて、ただ一箇所目指して突き進む。
それは今さっき名前を呼んだ奴…友人(仮)、アラシヤマのいる病室!!
走って走って走って走って走って走って走って……。

「うるぅあぁっ!!!!!!!!!!!アラシヤマ〜〜〜!!!!!」
「ヒィッ!?汚物子はん!?」

ドアを蹴破って突撃!!
そこには4つの真っ白いベッドが左右2つづつ並んでた。
手前の二つにはミヤギとトットリがいて、驚いたようにこっちを見てる。
奥の1つではコージが大の字になって寝ていて…。
最後の1つには…アラシヤマが怯えきった顔をしてた。
勿論私は迷わずに、アラシヤマのベッドまで突き進んでいった。

「久しぶりねぇ〜え〜。アラシヤマ〜?」
「ひっ…久しぶりど、どす…。」
「あらぁ〜?なぁに引きつっちゃってるわけぇ〜?」
「なにって…汚物子はん、顔恐いど…。」
「あぁん!?私の顔がなんだってぇっ!?」
「なっ、なんでもあらしまへん!!」
「汚物子…相変わらずだべな…。」
「だっちゃ。重傷者にも手加減ないっちゃね。」

後ろで田舎者が二人、なんかヒソヒソ話してるような気がするけど、どーでもいいので無視!!
アラシヤマの全身に包帯やらガーゼやら巻いてあったりしてるのも、どーでもいいので無視!!

「一年ぐらい、島暮らししてたみたいで大変だったわねぇ〜。」
「お…おおきにどす…。」
「いぃえ〜。最後ぐらい優しくしてやろうと思っただけだから。」
「さっ…最後…?」
「…死ね、だなんて言わないから。地獄に堕ちろや、このネクラ〜!!」
「ぎぃややぁぁっぁぁぁぁぁぁあああ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」

問答無用で持参したナイフを振りかざした。
…けど、さすがはナンバー2の男。
ギリギリの所でかわされた。

「チッ…!」
「汚物子はん!落ち着いておくれやすぅっ!!」
「落ち着け…?落ち着けだって?この事態に落ち着いてられるか?られねぇっての!!」
「ミヤギはん!!忍者はん!!助けておくれやすぅっ!!」
「トットリ、これはさすがにマズイべ…。」
「だっちゃ。誰かに助けを求めるだがや!!」
「んだ!なら行ぐべ!!」
「あぁ!!お二人は助けてくれまへんの!?」
「ちぇいっ!!」
「はぅっ!?…汚物子はん、今…確実に頭狙いましたやろ…。」
「当然。」

なんか悔しいなぁ。
また避けられちゃったよ。

「汚物子はんが怒ってはる理由はわかってます!せやけど、それは仕方あらへんかったんどす!せやないと、わてらの命がッ!!」
「アンタらの命なんか知るか!」
「うわっ!!あんまりどすえ〜、汚物子はぁん〜。」
「私は絶対許さない…許さないんだからね!!」
「ぎゃあっ!!」

よしっ。やっと髪の毛かすった!!
もう一押しだぁっ!!
一気に片付けようとしたら…アラシヤマも、本気で命の危険を悟ったのか。
動きに俊敏さが増した。
そして…私がナイフを振り上げた瞬間。
その手を掴み、ベッドに押さえつけられてしまい、ナイフを落とした。
床にナイフが落ちて高い音が病室に響く。

「汚物子はん…お、落ち着いて、おくれやす…。」
「だって…だって!!私のマーカーさんを傷物にするなんてぇっ!!」
「誤解を招くような表現をするのはやめておくれやすぅ〜!!」
「だってそうじゃない!!あの綺麗な顔に、あんな大火傷…。しかも、ハッキリクッキリ傷跡残っちゃってるし…。」
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