その他あーみん夢
□雪よりも…
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「わぁ…。雹サマ、雪ですよ!雪!」
「寒い!速く窓をしめろ!」
「え〜…せっかく綺麗なんですから、雪見しましょうよ〜。」
「文句があるなら出て行け。ここは僕の部屋だ。入れてやってるだけでも、ありがたく思え。」
「冷たい…。雪よりも北風よりも、雹サマの言葉が冷たい…。」
「どうでもいいから閉めろ。」
「はぁい。…でも、やっぱ綺麗ですね〜雪。」
「フン。雪なんてツェルーに行けばいくらでも見れるだろう。」
「確かにそうですけど…。」
「それに、あんな雪なんかよりも僕の方が数百倍美しいね。」
「私もそう思いますv」
「当然だ。僕の美しさが雪なんかに負けるはずがない。」
「…ところで雹サマ?」
「なんだ。」
「今日はクリスマス・イヴですね?」
「ああ、そうだな。」
「クリスマスプレゼントに…ぜひ雹サマを下さい!」
「断る。」
「…今の、新記録じゃありません?…て、速過ぎますよ。」
「僕は僕の物だ。誰が使い魔のお前なんかにやるか。」
「会心の一撃どうもありがとうございます。でも、そんな冷たいところも好きですv」
「…マゾか?」
「雹サマは確実にサドですね。きゃ☆最強のカップル!?」
「世間から言わせれば最恐のカップルだな。」
「う〜…。じゃあ、逆に雹サマへのクリスマスプレゼントに、私を貰って下さい!」
「…馬鹿か。」
「違うと断言は出来ません。」
「フゥ…。」
「あからさまにため息つかないで下さい〜。」
「教えてやる。お前は馬鹿だ。正真正銘の。」
「それはどうもありがとうございます!」
「お前はな、僕がこの針の塔に来た瞬間から、僕の物になったんだ。今更プレゼントに貰う必要はない。」
「………………………………………………はい!?」
「まったく…ここまで馬鹿だとはな。…これをやるから、絶対に外すな。いいな。」
「え?あの、はい!?」
「オロオロするな、うざったい!ほら、手を出せ。」
「……指輪……。」
「自分の持ち物には名前を書くというが…。お前にそれをしたら、お前の馬鹿っぽさが強調されるだけでなく、僕まで馬鹿に見えるからな。…いいな。絶対に外すな。」
「は、はい…。」
「……なんだ。不満なのか。」
「いえ、まさか!!…とっても、嬉しいです。」
「だろうな。僕からなんだから、大切にしろ。」
「はい!…雹サマ。メリークリスマスv」
「…メリークリスマス。」