その他あーみん夢

□ランチタイムにホモ牛乳を
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最近あのトイボックスをどうにか奪おうと試行錯誤したりで、寝不足だ…。
ハァ…しかも、今からこの間の失敗の事でイリエ社長…いやイリエ総統の所に行かなきゃいけない。
あぁ…もう風になりたいなぁ…。

「こんにちわー秀樹さん!今日も元気ないですね!ところで奢って下さいv」
「汚物子ちゃん…はは、うん、軽く傷ついたよ。」

お昼時になると必ずと言っていいほどオレの前に現れる汚物子ちゃん。
黒岩と同じく慶応の医学生でゲームのプログラムの方もなかなかの………………ドリーム社のアルバイト社員。
ああ、もう色々とツッコミを入れるのは無駄だって分かったから何も言わない。
それに…オレとしては、来てくれれば嬉しいし。
だけど昼飯としか認識されてないと思われるさっきの発言は…正直かなり痛い。

「もー昨日の夜アキラちんのゲームを遅くまでやってて寝過ごしちゃって…。朝抜いちゃってお腹ペコペコなんですよぅ。」
「いや…悪いんだけど、ちょっとまだやる事あって…。」
「うわーん!秀樹さんに見捨てられたら、私は飢え死にしかないじゃないですかぁ!お昼終わった後じゃ駄目なんですか?」

う…そんな目で見つめないでくれ…。
やっぱりどんな理由であれ、そう言ってオレにしがみ付いて来てくれるのは嬉しい。
例えいい金づる…ならぬ、飯づるでも!
本当なら惚れた弱みでこのまま一緒にお昼にしたいが…さすがに、これを後回しにするのは死活問題だ。

「ごめんね。イリエ社長の呼び出しだからちょっと…。」
「そうですか…昼食代わりにイリエ社長と乳繰り合うんですね。それなら仕方ないですよね…。」
「ああ、本当にごめんねって何言ってんのキミ!?」

汚物子ちゃんの目はマヂだった。
しかし待ってくれ!!誰が誰となんだって!?
一瞬そんな場面が過ぎって、激しく吐き気がしてきた…。

「じゃあ私、一人でお昼食べて来」
「だから待ってお願いだから!!なんでどっからそんな発想になる!?よりによってイリエ社長!?いやぁ〜!!」
「だってアキラちんが秀樹さんとイリエ社長はデキてるって。」

くぅろぉいぃわぁ〜…!!!!
あの真性ホモがっ!
ホモでもないのに昼食奢ってやったってのに!!

「やっぱりホモが言うって事は…ねぇ?」
「ねぇ、じゃなくって!ホモがホモって言ってもオレはホモじゃないから!」
「大丈夫ですよ秀樹さん。世界は今、ホモにも優しい時代になってきてますから。」
「オレに優しくしてあげてっ!!」
「アキラちんだってもう潔く認めて、今や八神教授と学校公認でイチャラヴこいてますよ。」
「…………。」
「そんな疑い200%の眼差し向けないで下さいよ〜。…ほら!」

あんまりにもホモホモ絶叫していたもんだから、周りの視線が痛い…。
もう今の俺の心はズタボロだ…はは。
だが…黒岩と八神さんが…?
確かに怪しいと言われればそうだが…いくらなんでも。
そう思った。だからこそ、我が目を疑った。
汚物子ちゃんの指差した先で仲睦まじく手を繋ぐ二人に。

「うっそーーーーーーーーーんッッッッッ!!!!!!!やらせか!?ドッキリか!?」
「八神教授がそんなのやる訳ないじゃないですか〜ぁ。」
「あ?何秀樹さん叫んでんですか?」
「こんにちわ、秀樹さん。汚物子くん。」
「今日も仲良しですねーお二人☆」

オレの絶叫に気付いて近づいてきた二人…。
手を繋いだまま。

「く…黒岩。なんでお前、八神さんと手ぇ繋いでるんだ…?」
「な、なんだよ急に。」
「黒岩答えろ!!ミケポンと八神さん、どっちが好きだぁ!?頼む、正直に答えてくれぇッ!!」
「……………んなの、八神に決まってんだろ…。」
「ヒューヒュー♪見せ付けてくれるわねぇ、アキラちんv」
「う、うっせーよ!!秀樹さんも変な事聞いてんじゃねーよ、ったく…。」

なんだ…なんなんだ、この生々しい照れ方は。
八神さんも何満足気な顔してんですか。
オレの中でグラリと世界が揺れた気がした…。
あぁ…もういっそ、このまま倒れて意識を失いたい…。
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