新旧パプワ夢

□ナヤミ
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「ちょっと聞いてよ!てゆーか聞けぇ〜!聞かないならDr.高松の所に行って、変な薬貰ってくるよ!?」
「聞くからそんなモン貰ってくるな。」

私の怒りに任せた言葉に素早くツッコミをいれたのは、ガンマ団ナンバー1の実力の持ち主にしてマジック総帥の息子、シンタロー。
私がマーカーさんの部屋から真っ先に向かったのは、ここ、シンタローとアラシヤマとミヤギとトットリの部屋。
私はガンマ団唯一の女だが、実力はミヤギやトットリと並ぶほどのもの。
士官学校から付き合いでもあり、この3人とは特に仲がいい。
うん、3人。現在この部屋には4人の野郎がいるんだけどね。
3人と言ったのは、アラシヤマを除いたから。
アラシヤマを友達カウントするのは困ってる時だけでいい。

「…んで、どうしたんだっちゃ、汚物子?」
「友達である、わてに言ってみなはれ!」
「ネクラはすっこんでるべ!…汚物子。こいつは無視して、なんだべ?」
「ん〜。それがさ、マーカーさんのこ…。」
「「「別れるべきだ(っちゃ・べ)!!」」」
「えっ!?まだなんにも言ってないのに、全員一致の速答!?」

皆の素早く鋭い言葉に思わずツッコミ。
しかし、そんな私のツッコミを無視して、シンタロー・ミヤギ・トットリの3人はすごい気追で詰め寄ってきた。

「どうせさっきの様子だと愚痴かなんかだろ?」
「う、うん…。」
「だから、僕は汚物子がマーカーを好きになったって聞いた時からずっと反対してたんだわや。」
「んだ。今からでも遅くはねーべ!あんな似非中国人とは別れるべ!」
「え…で、でも…。」
「なんなら、オレがあいつの事忘れさせて…。」
「シンタロー!なに抜け駆けしくさってんだべ!」
「うっせ〜!こういう事は早いモン勝ちなんだよ!」
「ちょっと、2人とも…?」
「汚物子。あの2人はほっとくっちゃよ。…そ、それより、僕、ずっと前から汚物子の事…。」
「トットリ〜!オラさ差し置いて、何してんだべ!?」
「ミ…ミヤギくん!え、えと…。」
「は〜い、はいはい!おめーらの友情のためにも、ここはオレが…。」
「ちょっと待っくれやす!!」

その内、各自の必殺技まで飛び出すんじゃないかと思われるような空気を一気に静めたのは、今まで沈黙していたアラシヤマ。
私は驚き、3人は不快そうにアラシヤマに視線を送る。

「…これは、汚物子はんとお師匠はんの問題どすえ。せやのに、外野が口出し過ぎやあらしまへんか。」
「うっせーよ、ネクラ。オレは汚物子(とオレの愛)のために言ってんだよ。」
「アラシヤマのくせに生意気だべ。(せっかくのチャンスを!)」
「だっちゃ!アラシヤマは黙ってるっちゃ。(邪魔するなっちゃ!)」
「…(心の声が丸聞こえどす。)汚物子はん。ほんまにええんどすか、それで。」
「…。」
「汚物子。本当に惚れてんなら、普通遠征中に電話の一本ぐらい入れると思うぞ。」
「それに、帰ってきたら真っ先におめぇんとこさ行くもんだべ。」
「それなのに音信不通で、帰ってきても会いに来ないんだっちゃよ。」

アラシヤマがにらんでるのも全く気にしない3人。
…でも、そうだよね。きっとマーカーさん、本当は私の事好きじゃないかも…。
本気じゃなかったのかも…。
…馬鹿みたい。一人で浮かれてて…。

「…………かれる…。」
「「「「え?」」」」
「私、マーカーさんと………別れる……。」
「…ほんまに、それでええんどすか?」
「…………………………うん。」
「だとよアラシヤマ。汚物子が決めた事なんだから、てめーも口出すんじゃねーぞ。」

この時シンタローの声が妙に嬉しそうだった気もするけど…なんかもう…どうでもいいや。
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