小説

□夜明けの言葉
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12月31日大晦日。
現在、PM23:45。

長いようで短い今年もようやく終わり。

「今年の紅白、白組が勝ったね〜」
「…そうね」
「あ〜あ、また今年も里美と一緒に『ゆく年くる年』を見ることになるなんて…」
「…そうね」
「あたしの予定では、素敵な彼と『ゆく年くる年』を見るハズだったの!」
「…万里子、『ゆく年くる年』は決定事項なの?」
「そりゃそうよ!!」

万里子は意気込んだ。

「よーく考えてみなさいな里美さん!素敵な彼と一緒に『ゆく年くる年』を見ながら、今年の反省とか、来年の抱負とかを語り合い、カウントダウンが始まったら『来年も愛してるぜ、万里子』『私もよ、タケシ(仮)』なんて語らいをする!……ああ、なんていいんでしょう!乙女のロマンだわ!!」

里美はもうすでに聞いていない。
そして、今年も残すところあと5分となった。





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